第5話 第一異世界人発見!

 その後、俺は羊羹一本をぺろりと平らげ、心地良い腹の張りを感じながら布団にしばらく横になっていた。そして、ぬいぐるみを手に取って「羊羹美味しかったね~、ヨウカちゃんカンタ君」「ウン、スゴクオイシカッタヨー」「ホントホントー」と一人芝居に勤しんでいたところで、ふと疑問に思った。


 何故、羊羹が出たのか。


 「『羊羹食いてぇ』が呪文だったのか?」と思い、起き上がってもう一度「羊羹食いてぇ――――――――――――――――――――――――――ッ!」と叫んでみるも、先ほどのような派手な演出が現われることは無く、羊羹も出てこなかった。


 向いている方向の問題か? ポーズの違いか? 声量の違いか? とあれこれ微妙に変えつつ叫びまくるが、一向に羊羹の出る気配は無い。


 気持ちの問題かなとも思い「我が呼び声に応じ、今こそ深淵より姿を現せ――羊、羹!」「右手に封じられし異形の力よ、契約に従い我が望みを叶えよ――羊、羹!」「カラダもってくれよ! 三倍羊羹拳だっ!!」と気分の乗ってくるセリフをいくつか叫んでみるも、それも駄目。


 うーん、分からん。空腹じゃないと駄目とか、特定の時刻じゃないと駄目とかだろうか? でも空腹感は特に感じていなかったし、エルカさんがわざわざ「特定の時刻しか出せない」なんて面倒な設定にするだろうか、という疑問もわく。複数の魔法を組み合わせたと言っていたから、その兼ね合いで、という可能性もあるが。


 ううん、と唸りつつ、ばさっと背中から布団に倒れこむ。


 分からんものは仕方がない。今日はもう羊羹の幸福な余韻に包まれたまま眠り、また明日改めて考える事にしようと決めた俺は、枕元のぬいぐるみに「今日はとっても楽しかったね。明日はもっと楽しくなるよね、ヨウカちゃんカンタ君」と語りかけ、穏やかに眠りについた。





「羊羹食いてぇ――――――――――――――――――――――――――ッ!」


 翌朝、扉を開けて外に出るや否や、俺は薄青い空の下で思いの丈を原っぱにぶちまけていた。


 昨日と同じくカッと右手が熱くなる感覚に、ばちばちと黒い稲妻が続く。「おお、出た!」と思っていると青白い閃光が迸り――期待通り、右手に法久須堂の羊羹が現われた。


 やはり呪文は正しいようだ。ポーズ、方角、時刻、気持ち等はおそらく関係無いな。翌朝になると出せた、ということはクールタイムがあるか、日付が変わると出せるのかも。とりあえず夕方頃にもう一度試してみることに決めて、俺は家の中に羊羹を置き、井戸作りへと出かけた。


 そして日が傾き始めた頃、井戸の深さを五メートルから十五メートルくらいまで掘り下げてもまだ水の出る気配が無いことに落胆しつつ、俺はトボトボと帰路についた。場所が悪いのかなぁ。明日は場所を変えて新しく掘ってみるか。


 扉を開けると、朝に机の上に置いていた羊羹が目に入る。そういえば呪文を試すんだったなと思い出し、とりあえずその場で「羊羹食いてぇ――!」と叫んでみるが何も起こらなかった。半日ほどは経ってるはずだが、これで何も起こらないとなると「日付」が濃厚かもしれないな。


 俺は朝に出した羊羹を食べながら、ヨウカちゃんとカンタ君に今日一日の出来事――「今日はねぇ、十五メートルくらいまで井戸を掘ったんだけど全然水が出ないんだよ~」「タイヘンネー」「ガンバレガンバレ」――を報告し、寝る前に念のためもう何度か呪文を叫んで、羊羹が出ないことを確認してから床に就いた。


 そして翌朝、前日と同じように「羊羹食いてぇ――ッ!」と叫ぶとやはり羊羹が現われた。これはもう「日付」でほぼ確定だなと思いつつも、念を入れてさらに翌日は昼頃、その次の日は夜、そしてまた次の日は朝とパターンを変えつつ試してみたが、いずれも「一日一個」という結果に終わっていた。


 どうやら羊羹を出せるのは一日一回だけで、日付が変わるとリセットされて再び出せるようになる、という仕組みらしい。とにもかくにも、羊羹は安定して入手出来そうなので俺は安心していた。しかし、その間に行っていた井戸作りは一向に成果が出ず、井戸というよりはクレーターに近い巨大な穴が三つ出来ただけであった。


 「万事順調とはいかないなぁ」と肩を落としながらも、その日も俺は召喚した羊羹を机の上に置き、四個目のクレーターを作るために建設予定地へ向かって黙々と歩いて行った。


 道中、すかっと晴れ渡っている空を恨みがましく睨む。雨でも降ってくれればクレーターに水が溜まって溜め池のようになるかもしれないのだが、その気配は今のところ全く無い。後で雨乞い踊りでも踊ってみるか。ひょっとしたら「雨乞い魔法」とか使えるかもしれんし。


 俺は『雨に唄えば』のジーン・ケリーよろしく、ニヤつきながらタップダンスをかまそうとするが上手くいかず、グネグネと奇妙な地団太を踏むような動きをし、やがて自分の足に引っかかって思いっきりずっこけた。よ、要練習だなこりゃ。


 誰も見ていないとはいえ一人でずっこけたのは流石に少々恥ずかしく、そそくさと立ち上がったが、その時、ふと何か視界に違和感を覚えた。


 「違和感」の方を見据え、じっと目を凝らす。以前の俺なら気づきもせず、気づいたとしても見ることは叶わなかっただろうが、今の俺はマサイがんの所有者だ。始めは小さな木の影のように見えていたものが、段々と細部がはっきり浮かび上がってくる。そして、それが木などではないことに気づき、ぎょっとした。


 人だ、人が立っている。


 横姿しか見えないが、その人物は女性用の着物のようなものを身に着け、編み笠をかぶり、腰には紐で瓢箪らしきものをぶら下げ、俺が三番目に作ったクレーターを縁から悠然と見下ろしていた。遠目でも体格は小さいことが分かる。ちらりと覗く横顔からは肩の少し上ぐらいまでの長さの黒髪と、透き通った白い肌が見て取れた。


 あまりにも和風な出で立ちに「あれ、実はここ日本なのか?」という考えが頭をよぎったが、広大な草原のど真ん中で着物を着た人が一人佇んでいる、という特異な状況はやっぱ異世界しかないな、とすぐに思い直した。と、その人が不意に顔をあげてこちらを向き――


 ばちり、と目が合った。


 まさかこの距離で目が合うとは思っておらず動揺したが、それは相手も同じだったらしく、遠くで目を丸くしているのが分かった。お互い見つめ合ったまま、身じろぎひとつせずその場で固まる。な、なんだか気まずいぞ。


 どうしようかと思っていると、着物の人がすっと右手をあげ、くいくいと指先を曲げて手招きをした。「俺ですか?」の意を込めて自分を指さしてみると、こくりと頷いた。


 行くべきか、逃げるべきか。ただ、逃げるにしても俺は土地勘もろくに無いし、逃げ込む先はログハウスぐらいなもんだ。対して向こうはこんな場所に平然と一人でいるのだから、おそらく土地勘はあるのだろう。逃げても無駄だろうし、怒らせてしまいひどい目に合うかも。


 それに、なんだかんだ異世界で初の遭遇者だ。友好的な関係を築ければ有益な情報を得られるかもしれない。あとちょっと人恋しくもある。なんせずっと土掘ってただけだからな。モグラってレベルじゃねえぞ。


 俺は意を決して小走りで駆け出し始めた。近寄りつつ、もう少しじっくりと相手を観察してみる。表情は編み笠に隠れてよく伺えない。着物は淡い黄色の生地をベースに、赤やオレンジで花やらの植物のような紋様が所々に施されて上品な佇まいだ。身長は140センチくらい……だろうか。この世界の平均身長がどのくらいかは分からないが、随分小さいと思う。


 大分そばまで寄ると着物の人がするりと編み笠を外し、隠れていた顔が露になった。髪型は黒髪のショートで、右側の前髪だけが少し長く伸びて顔の前に垂れている。顔立ちは幼いが整っており、美少年とも美少女とも取れたが、ほんのりと紅い瞳には不思議と迫力があった。エルカさんの眼の色と似てるからかな……あの人、キレたらヤバいしな。


 と、そんなトラウマを思い出したせいか、着物の人の目の前あたりで足が引っかかり――再び思いっきりずっこけた。倒れた拍子に「ごへっ」と声が漏れる。は、恥ずかしい……。


「だ、大丈夫か?」


 着物の人が心配したような声をかけてくれる。その声色は少女のように高く、涼やかな響きだった。喋っている内容もちゃんと分かる。きちんと翻訳機能が働いてるようだな。


 俺が「だ、大丈夫です」と言いながら立ち上がると、着物の人は「そ、そうか」と短く答えた。体の土埃を軽く手ではらっていると、着物の人がこちらをしげしげと眺めている気配を感じる。おそらく俺の服装はこの異世界で一般的じゃないだろうし、物珍しいのだろう。やがて汚れをはらい終わると、


「お主、この大穴とそこの土塁について、何か知っておるか」


 と、古風な喋り方で尋ねてきた。声からは敵意のようなものは感じられないが、どう答えた物か。変わった格好かつ挙動不審な俺がここで「記憶に御座いません」と言うのも無理があるし、上手い嘘も思いつかない。正直に答えたほうが良さそうだと考え、返事をする。


「えーっと……俺が掘りました。その、素手で」

「掘った? 素手で?」


 あれっ、こっちの世界でも素手で掘るのはおかしいのか? きょとんとした顔で俺を見ているぞ。俺は慌てて言葉を続ける。


「えっとその、ほら、こんな感じで」


 そう言いつつ、実際に右手をさっくりと地面に突き刺してみる。着物の人はきょとんとした顔のままで「ほおお」と感心したような声を漏らし、俺の右手をじろじろと観察していた。そして、すいっと顔をあげ、


「これは一体どうなっておるのじゃ?」


 と聞いてきたが、俺は答えに窮してしまう。だって俺も分からないんだもん。右手を地面から引き抜き、苦笑いしながら答える。


「えっと……実は、俺もよく分からないんですよね、ハハハ……」

「分からんとな? 己の事なのに?」

「そうなんです、自分の事なのに……」


 着物の人は訝しそうな顔をしながら、「ふむ」と顎に手を当てた。それから少しして、「ちょいと失礼するぞ」と言いながら俺の肩や腕をぺたぺたと触り始める。な、何か少し恥ずかしいな。触診は肩と腕を終えると、胸、腹、背中、腰と続き――俺の尻をさわりと撫でた。


「うひゃァんッ!」

「ぬおっ、なんじゃ気色悪い声を出しおって!」

「いやだってその、こっちにも心の準備というものが……」

「阿呆、調べておるだけじゃ!」


 着物の人は怒鳴りながらも、さわさわと妙に尻を撫で続けている。本当に必要なんだろうか……と思っていると、ひと際強くぎゅうっと鷲掴みにされ、思わず「あひぃ!」と声が漏れた。


「じゃから変な声を出すなと言うておろうが!」

「そ、そんなこと言われても……ひぎぃっ!」

「全く……ほれ、このままもう一度右手を突き刺してみよ」

「え……このまま、ですか?」


 果たして尻を掴む必要性はあるのだろうかと疑問に思っていると、「はよせんか」とまた強く握られたので、仕方なく再び地面に右手を突き刺した。すると、尻の後ろから「ははあ、なるほどのう」と感心したような声が上がった。


「えっ、今ので何か分かったんですか?」

「うむ。なんじゃ、ちゃんと土魔法を使っておるではないか。ただ、詠唱破棄……いやそうか、これは創造魔法の類か。お主の『土を掘る』という意思に反応して発動しておるんじゃな。この土魔法自体は大したことない代物じゃが、術式の組み合わせと組み立て方は実に見事なものじゃな」

「へえ~」


 エルカさん、悪鬼みたいな顔で頑張ってたもんなぁ。ちゃんと魔法を組み立ててくれてたんだな。まぁ、あれだけ地獄のような応援をさせられたんだから、作ってくれてないと困るってもんだが。


「『へえ~』ってお主……本当に知らずに使っておったのか?」

「ええと……なんというか、貰い物みたいなもんでして……」


 「貰い物?」と怪訝そうな顔をする着物の人。しまった、返答を間違えたか。でもそれ以外に言い様がないしなぁ、と思っていると、着物の人は小首を傾げて言葉を続けた。


「見た事の無い装いをしておるわ、使っとる魔法のことは分からんわ……お主、何者じゃ? 出身は?」


 ううむ、ついにこの質問が来てしまったか。さて、正直に答えていいものか。思えばエルカさんに「異世界人に出会った時にどう対応すればいいのか」とかも一切教わってないな。あの時は羊羹作れるか否かで頭がいっぱいだったしな。


 これまでのやり取りから察するに、ちょっとセクハラはされたが悪い人ではなさそうだし、正直に答えてみるか。魔法にも詳しそうだし他にも色々教えてもらえるかもしれない。もしも問題になったらエルカさんが悪いってことにしよう。うん、俺は悪くねえ!


「その、ちょっと突飛な話かもしれないんですが……俺、この世界とは別の世界から来たんです」

「ほう……別の世界とな」


 その声色からは、猜疑というよりも好奇心が感じられた。おっ、思ったよりも好感触だぞ。


「そうなんです。エルカ・リリカっていう神様に出会って、魔法を使えるようにしてもらって……ちょっと前にここに来たんですよ」


 着物の人は「ははあ」と嘆声を漏らし、目をぱちくりとさせた。


「なるほどのお……それでか。いくつか合点がいったわ」

「あれ、自分で言うのもなんですけど……信じてもらえるんですか?」

「うむ。神々が気に入った人間に力を分け与え、眷属として世に遣わすというのは聞いたことがある。それにエルカ・リリカというと豊穣を司ると言われておる故、先ほどの土魔法にも納得がいく」

「ほ、豊穣……? エルカさんが?」


 あのキレ具合からすると「暴虐」とか「狂気」の方が似合いそうだが……もしくは「コネ」。それに俺、エルカさんの眷属ってことになるのか。まだ眷属料貰ってないんですけど。


「む、どうした? 何か変な事を言ったか?」

「いやその、実際に会った印象と少し違うな~、と思いまして……」

「ふむ、まあ伝承じゃからな。実際に神々に会える者なんてそうはおらんじゃろうし、実態と差異があるのも当然じゃろう」


 そこまで言うと、着物の人は「いやしかし、異世界人のう」と興味深そうにまた俺の体をぺたぺたと触り始める。俺は思わず両手でサッと尻を隠した。


「おい、何故尻を隠した?」

「えっと、俺にも選ぶ権利があるといいますか……」

「阿呆! さっきは調べるために触っただけじゃ!」

「ひえっ! ごめんなさい!」


 そのほんのり紅い瞳で凄まれるとトラウマが蘇っちゃうからやめて欲しい。


「全く、人を好色家扱いしおって……と、そういえばこの大穴は一体何のために掘っておったんじゃ?」

「ああ、これは水が出ないかなと思って掘ってたんですが、全く出なくて……」

「水? この辺りの水脈なら……そうじゃな、向こうにしばらく行ったところにあるぞ」


 着物の人は俺が井戸を掘り進めていた方角と真逆の方を顎でしゃくった。な、なん……だと……!? 俺の数日間の努力は完全に無駄だったというのか……。


「まぁそう気落ちするでない。ほれ、水脈のあるとこまでついていってやろう」

「えっ、いいんですか?」


 おお、やっぱり悪い人じゃないぞ。草原で一人寂しく震えていた身に異世界人のやさしさが染みるなぁ。


「うむ、まだ聞きたいこともあるしのう……と、お主の名をまだ聞いておらなんだな」

「そういえばそうですね。俺は牧野新太郎っていいます」

「マキノシンタロウ、か。異世界人だけあって少し変わった名じゃな」


 変わった名前、か。そういやこの世界の名前の法則ってどんな感じなんだろう。ファーストネーム、ファミリーネームだとかって考え方はあるんだろうか。


「あ、長かったら新太郎とでも呼んでください」

「ふむ、ではシンタロウと呼ばせてもらおう。わしのことは……そうさな、ムツメと呼んでくれ。それにそんな畏まった喋り方をせんでよいぞ」

「そうで……いや、そうか。よろしく、ムツメ」


 俺は右手を差し出したが、差し出してから「この世界にも握手の習慣ってあるのかな」と気づいた。習慣無かったらどうしよう、変なポーズを取っただけになるぞ、と心配しているとムツメが「うむ、よろしく」と手を握り返してきた。良かった、握手あったよ。


 握手を終えると、二人で連れ立って水脈の方へと歩き始めた。道中、俺は気になったことをムツメに尋ねてみようと口を開いた。


「そういえば、ムツメは近くに住んでるの? 水脈の場所も知ってるし」

「ん、住んどるというわけではないが、この辺の土地勘はあるぞ」

「というと?」

「普段、わしはあちらこちらと旅をしておってな。近くを通りかかったら、付近に住んでおる顔見知りの者に『様子がおかしいから見てきてくれ』と頼まれてのう。それで見に来てみたら大穴と土塁を見つけ、不思議に思っておったらお主がやって来たというわけよ」

「な、なるほど……お騒がせしてしまったようで……」


 「様子がおかしい」っていうのは明らかに俺のせいだな……近隣住民にご迷惑をおかけしていたとは。近くには誰もいないように思ったけど、異世界だから「近所」の感覚も違うのかもしれないな。


「まぁ、お主の身元も分かったことじゃし、わしの方から心配はいらんと伝えておくから安心せい」

「おお、マジか! 助かるよ」

「うむ……と、水脈はこの辺りじゃな」


 話をしているうちに目的地に着いたらしく、ムツメがぴたりと歩みを止めた。俺は「では、掘らせていただきます」とムツメに語りかけ、ムツメが「うむ」と答えるのを見てから腰を落とし、慣れた手つきで土を掘り返し始めた。

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