第3話学級委員選抜戦

10年前

俺の父さんは死んだ。

筋力科学の研究委員だった父さんは、

謎の死を遂げた。心臓麻痺で倒れて、

死亡した。事故として扱われたが、

なにか引っかかる。父さんの研究は

後にこの高校の校長によって発表された。なぜ、この校長が知っていたんだ。

俺は父さんの死を追い求め、ここに来た。

年に1度、教員に戦いを挑める日がある。

生徒の代表つまり生徒会長のみ挑める。

父さんの死を追いかけるには、校長と戦い、聞かなければならない。

生徒会長になるには、

生徒会に勝負を挑まなければならない。だから、強くならなければ!



入学式から数日が過ぎた。

「これから、ホームルームを始める。」

俺らの担任の住吉先生が挨拶をする。

「もうすぐ学級委員選抜戦がある。

クラス全員で戦い勝者が学級委員だ。」

「なんか面倒くさそうだね。」

いのりが喋ってきた。運良く、いのりとも同じクラスになり、しかも隣りの席だ。

「あぁ。そうだな。」

そう口にしながらも俺は、ならなくてはいけない。生徒会に挑む資格をとらなければ。

「集がなれば?」

「なれればだけどな。」

「集がなるなら、私もがんばる!」

「あぁ。お互いがんばろう。」

正直いのりがいれば、心づよい。

「学級委員選抜戦の内容は

王様しっぽ取りゲームだ。」


王様しっぽ取りゲーム

ルール

①1人の王様とその他の庶民を決める

②王様はしっぽを守り抜けば勝ち。

庶民は王様のしっぽをとった奴が

勝ち。

③しっぽ取られたら死、つまり退場だ。

④王様はランダムで決められ、

王様は本人しかわからない。

⑤制限時間は5分だ。


「これってさー。より多くのしっぽを

とって王様を見つけるやつだよね?」

「そうだ。」

長時間続く時もあれば、秒で終わる時もある。俺は勝つしかない!

そのためには俺の能力を知る必要がある。


放課後

俺は帰り道ずっと悩んでいた。

なぜ俺は能力は発動しなかったか。

「どうしたの悩んだ顔しちゃって♪」

いのりが話しかけてきた。

「俺の能力ってなんだろうって。」

「まだわかってなかったの!

関節が柔らかくなったとか、動体視力

が上がったとかないの?」

「ちがうなー。」

俺は考えていた。あの声はなんだったのか。

「危ない!」

いのりが叫んだ。横を見るとトラックが

猛スピードでこっちに向かっていた。

「!!」

気づいたのは遅かった。100m付近まで近づいていた。

これはダッシュして渡りきるしかないな。足を動かし、トラックをかわした。

「よく判断できたねー...」

いのりは驚いていた。そうだ、よくよく

考えればあの中冷静に考えられるわけが無い。あぁ、そういう事か。





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