陸上部設立へ!!!!

ようやく陸上部設立!?#01

「さて──ついに計画を始めようと思うんだ」

 昼休み、図書室に三人を集めた僕はそう口を開く。

「あの計画……?」

 由香が首を傾げる。

「陸上部を設立する計画だよ。今回は作戦会議のために集まってもらったってわけ」

「なるほど。部活動の本入部は来週の金曜日だからな。二週間ある」

 これは大輝。

 あ、そうそう。ここまでの時の流れを説明しようか。まずこちらに引っ越して来たのが三月末。入学式が四月九日で、暴行事件が起きたのが十二日。解決したのが十四日で、今日は十六日だ。部活の入部届け締め切りは三十日なので、ちょうど二週間後だ。

「そう。というわけでできるだけ来週中に認めてもらいたいんだ」

「何人いればいいの?」

 雄治の素朴な疑問に大輝が生徒手帳を取り出して校則を高速で読み始める。

「『第三章二十条、部活動については『部活動規定』を守る』とあるが、肝心な部活動規定が見当たらないな……」

「じゃあ大越先生に言って見せてもらえばいいじゃない」

 単純素朴なことだが……。

「それは、いいかもしれないな。というかどちらにしろ攻めるなら担任からだ」

 大輝の一声で僕ら四人は図書室を出て教室へ向かった。

 

「──というわけで部活動規定を見たいのですが」

「えっと……。残念ながら私は今年来たばかりで部活動規定がどこにあるのか知らないんです……。でも他の先生なら知っているかもしれないので聞いてきますね」

 そう言って大越先生は教室を出て行く。

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