第3話 この一手に賭ける

『はぁー、、怖かった...。でもそれのどこが僕を助けるに繋がるんですか??』

『そ・れ・は・ね!』

『君くんのコンプレックスは実力がないのに表示ではレベル100と出てしまうことだろう?』

『コンプレックスって....まぁ、はい。

レベル100というだけで依頼や対人戦などするはめになりそうなので』

『けど冒険者にはなりたいのだろう?』

『もちろんです!強いのであれば依頼も対人戦も喜んで!けど今はレベル1の駆け出しですから....ボコボコにされるだけですよ』

『だったら君くんよ!実際にレベル100になっちゃえばいいんだよ。』

『何簡単に言ってるんですか!』

『チッチッチッ!簡単ではなかろうよ。

でも私なら可能性を広げる事はできるのさ』

『可能性を広げる?』

『そうだとも。君はLv1でステータスもザコ。スキルもなければ魔法もない。普通にザコ』

『本当に容赦なく言いますよね...』

『け・ど!君くんは特別なものを持っている』

『特別?』

『それは《スロット》というものらしいね』

『ものらしい?』

『私も初めて見るのさ...

けど意味は理解したよ。説明してあげよう』

『お願いします!』

『まず高レベル冒険者にはその人だけの個性

《異能力》があるのはわかるよね?』

『はい』

『それとその人だけの特性というものもあるよね?』

『はい』

『君のスロットというものはどうやらその二つを無理やり発動させるものらしい』

『ええ!高レベル冒険者が持つ異能力と、限られた人が持つ特性を僕も得れるんですか』

『そう...なんだけど。問題があるんだ』

『問題?』

『そう、君のスロットは誰かの血が発動条件なのさ。そしてその血を与えた人によって効果が変わる』

『ほう..』

『でも、最恐の魔術師である私の血なら強い能力が生まれるとは思わないかい??

それに君くんに血を差し出す人なんて他にいないだろう?』

『それは...』

『それに差し出す側と君くんの相性も影響するらしい。あとは単純に君の中に隠れる潜在能力がどれほどのものなのかだね。君の中にすごい能力が眠ってるいるのならそれをスロットで発動するのが一番いい!』

『眠ってることを祈ります...』

『なによりこのスロットを君くんが持っていて良かったよ!なかったら本当にザコだったね!』

『は、はい....』

『そして、スロットの結果で君の冒険者としての人生が変わる。

一応聞くが私でいいかね?』

『はい!』

『案外あっさりだね!君くん。』

『これに関しては最恐の魔術師にスロット解除なんて恵まれてますよ』

『嬉しいじゃないか君くん!今後も生死を共にする仲だからね~』

『脅したんじゃないですか!』

『んんー??なにかなーフェルくん?』

『名前で呼んだ!』

『よし!儀式を始めようか』

『無視ですか..,』

『じゃあ、脱いで』


....


..


『は、はい?』






こうして僕が奇跡的に持っていた能力

《スロット》の解放儀式を始めることになった。この結果によって僕の冒険者生活の環境が変わる...



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