第104話 京都の味幸。02

 私はお聖人さんから味幸あじこうのカレールーやふりかけ等を受け取り、これを歩奈さんや直紀さんに渡してほしいと頼まれた私は後日、直紀さんにそれを渡そうと思っていた。

 恐らく、直紀さんや歩奈さんはこの料理を利用して新しい料理でも作るのだろうかと思うとそれだけで喜ぶかと思うとそれだけで非常に嬉しくなり、私も彼に渡そうと思っていた。

 直紀さんもそういえばこの辛いものシリーズを凄く好んでいたし、ネットで注文していたから猶更、凄く気になっていた。


 そう思いながらお聖人さんと共にこれから檀家さんの家まで向かった。

 すると、お聖人さんが、私の肩を叩きながらこれから何を話すのか気になった。


「そうだ。絵理奈ちゃん。今日は、あんたが料理を作りながら彩海が墓守女子として活躍するから檀家さんのところまで来たら俺が栽培した人参とじゃが芋、キュウリなどを利用して味幸あじこうのカレールーを利用して作ってもらえる?」


 って、料理の話をしていたのか。

 それなら私も素直に応じようと思った。


「了解。私が料理を作るから安心して、お経を唱えてくださいね。」


「あぁ、ありがとう。そういわれると凄く助かった。」


 お聖人さんが私に料理を頼まれると凄く嬉しくなってくるような感じがして、非常に嬉しい顔になったせいか、私も素直に返答した。


「うん。そうだね。お聖人さん。料理の事で言われるとそれだけで私は嬉しくなるよ。だから私はその言葉をしっかりと受け止めながらやろうと思っているの。そうすれば間違いなく楽しめる事は間違いないから猶更ね。」


「そういう事か。その話を聞いているとそれだけで非常に嬉しくなってくる。だから皆にその言葉を聞いてしっかりと感謝したいなと感じてくるよ。」


「そうだね。だから絵理奈ちゃんの役割と彩海の役割は今日は違いのはその為ですね。」


「はは。勿論だ。」


 お聖人さんがこんなに喜んでいる実態を知るとそれだけで私も頑張らねばいけないと思うようになる。

 そう思いつつ、京都の檀家さんの体内墓地は彩海が担当しながら、私がそこの檀家にくる必要がある理由が判ってきた気がした。

 当然、お聖人さんが、味幸のカレーを檀家さんにも食べさせたい思いがあり、それがお聖人さんの意向なのがwかあったからだ。

 その為、私をここまで来て料理する必要してほしいのはその為なのだと実感した。


 そう思いながらこれから私は、自分でもできる事をしっかりと考えさせながら自身がここにきた理由は実は料理だと思うと私自身の使命が実はここにあると感じた。

 そして檀家さんの家まで来た私はこれから人参とじゃが芋、さらにはキュウリやナス迄用意したのはまさかあのカレーと何か関係あるんじゃないかと思いつつ、私はこれから檀家さんの厨房を借りて調理を始めた。


 そして彩海が墓守女子の仕事として役割をしながら私は彩海のお腹を大事に掃除してきれいにした。


「うっ。くすぐったいよ。エリポン。」


「だね。けど、私は今日、料理しなければいけないからこれから厨房に行くね。けど、彩海は墓守女子の仕事をしたら、そのカレーが食べられると思うから頑張ってね。」


「うっ。やっぱりそうか。でも、エリポンに言われると凄く気分が良くなって嬉しくなってくるな。」


 彼女はそれだけ辛いカレーを食べたい思惑があるのは確かだろう。

 そう思いながら、私は彩海のお腹をしっかりと掃除し、穢れを払い神聖な彼女のお腹を出した上で、顔を隠した。

 それから私は厨房の方へ行き、これから自身でやれる事はしっかりと真っ当しようと思っていた。


 …おっ。どうやらお経が始まっているようだ。だから私も今からカレーを作らないといけないからしっかりやって皆においしいカレーを食べさせてあげよう。

 そう思いながら私はまず、人参、キュウリ、じゃが芋、玉葱を斬りながらある程度の材料の調理を終えた。


 まず、玉葱を炒め、飴色になったら今度は人参とじゃが芋を入れて炒めた。

 意外と焼いている音から凄くおいしく見える。


 …意外。こんなに炒めると疲れるけれど、それでも本当に良い具材が作れると思うとそれだけで非常に嬉しくなるから頑張らないと。


 そう思いながら、私は人参やジャガイモを炒めた後、セイコーマートで買った京極きょうごくの名水を投入し、灰汁アク取りシートを入れながら暫く煮込みそれからチャツネと味幸さんのカレールーを準備した後、10分待つことにした。


 …ふ~ん。お経を唱えながら私が料理しているのは凄く珍しいし、檀家さんに食べたい思いがあるのも判る気がする。そして私も墓守女子だから自分の体がお墓になっている以上、尽きる事も老う事も出来ない体になっている状況を考えると自身の体がお墓になり、永代使用料の契約やる事で、死や老いを遠坂家ながら生かされる状況がこんなに続くと思うと逆に死にたくても死ねない状況がこんなところで洗われているのだと感じた。


 故に私はそう感じながらこれから料理を続け、自身でもこれは本当に大丈夫なのかと疑念を感じつつ、このままで野放しにすると自分でも危ない方向に進むんじゃないかと感じるだけに非常に体が震えた。

 そしてジャガイモなどを煮込んだ後、味幸のカレールーとチャツネ、そしてブラックチョコを投入して、いよいよカレー調理の最終手段に移行し、後はナスやキュウリを入れるだけだった。


 更に調理していると辛いけど、凄くおいしいカレーの臭いがしてきてこれなら本当に良い料理ができると感じた。

 辛いけど、おいしいからお聖人さんも喜んでいるのだと思った。


 そして、ルーと水が混ざりあった後、キュウリやナスなどを投入して最後の調理を移行した。

 そしてようやく味幸あじこうの夏野菜カレーができたと思うと意外と早くこんなに調理が進んだと思い、少し安堵した。

 それから私はお経が終わるまではしばらく待つことにした。

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