第49話 少女は茶蕎麦を美味しく頂く。後編。

 流水麵の流し茶蕎麦ちゃそばを解して、これから私達はご賞味をした。

 そして、その流し茶蕎麦ちゃそばは保管腸に流れ、それから柚弦達がいる保管腸へ向かって茶蕎麦ちゃそばが流れていった。

***********

「ねぇ、直紀さん。流し茶蕎麦ちゃそばはまだなのかい。」


「分からないね。でも、もうすぐ来るかもしれないね。」


 俺はまだ、流し茶蕎麦ちゃそばが来ることが分からないので暫く待っても来なかったから寝ようとしていた。


 だって、いつ来るか分からないんだから、寝てもおかしくないと感じたから。


 しかし…、


「おい、柚弦ゆずる。来るぞ。」


「来るか。」


 俺はようやく流し茶蕎麦ちゃそばが来ると分かると非常に食欲がわいてくると感じた。


 さぁ…、流し茶蕎麦ちゃそばよ。


 来いよ、来いよ。


 俺はこの時、茶蕎麦ちゃそばが来ると思い、麺を食べる準備をした。


―――Я буду есть зелёный собы. (俺が茶蕎麦を食べて見せる。)


 とロシア語で行きこんでこれから俺は茶蕎麦ちゃそばを食べる準備をした。

 因みにзелёный собыになのは、茶蕎麦ちゃそばは緑色の蕎麦そばだから緑のзелёныйを前に出しておくと分かりやすくなる。


 そして俺は、この茶蕎麦ちゃそばを食べて勢い付けたいと思い。


「さぁ、来い。その茶蕎麦ちゃそばを俺が美味しく食べて見せる。」


柚弦ゆずる。お前もその気で食えよ。」


「その通りだな。直紀さん。」


 俺は姉ちゃんが食べた流水茶蕎麦ちゃそばを美味しく頂く事にした。


 すると…、


 ドドドドドドドドド…。


―――凄い。茶蕎麦ちゃそばの津波がもうすぐ来るかもしれない。


 俺は茶蕎麦ちゃそばを美味しく頂ければそれで良かったけど、その蕎麦は想像以上に大きな茶蕎麦ちゃそばだと思うと少し恐怖を感じた。


「直紀さん。」


「あぁ、流れてくる蕎麦は想像以上に大きな蕎麦かもしれないな。」


「あぁ、その通りだな。」


 俺はこのそばを美味しく頂けることに感謝し、これから食事を始めた。


 そして…、


「来た。大きな茶蕎麦ちゃそばがこちらに到来してきた。」


「その通りだな。俺達も予断を許さないからな。」


 俺が見た感じ、茶蕎麦ちゃそばが大きく見えているのは姉ちゃんの体内に入る影響で俺達が小さくなっている事が影響している。


 しかし、裏を返せば、この茶蕎麦ちゃそばを全て食べなくても良い訳だ。


 なら、少しだけ食べて残りはここに保管すれば良いだけだと感じた。


 すると…、


「直紀さん。思っている以上に茶蕎麦ちゃそばが大きくて量が多いぞ。」


「あぁ、その通りだ。この茶蕎麦ちゃそばは大きくて量が多い。けど、食べられなくはないだろうな。」


「その通りだ。」


 俺はこのそばを食べられると思いながら、食べる準備をした。


 すると…、


―――凄い。この茶蕎麦ちゃそばは外で食べる蕎麦より寧ろ旨い。


 俺はこの蕎麦を食べられるだけ凄く美味しいと思い、一気に食べ始めた。


「うまいぞ。直紀さん。」


「あぁ、この茶蕎麦ちゃそばを食べると非常に旨味を感じて、凄く食べたくなる感じがする。」


「あぁ、そうだな。」


 俺はこの茶蕎麦ちゃそばを食べなければ他の場所では味わえない茶蕎麦ちゃそばだと分かり、絶対にこの機会を見逃さなかった。


―――この味はお姉ちゃんの体内で消化できず、そしてお姉ちゃんの唾液がグルタミン酸と化して美味しくなった茶蕎麦ちゃそばだ。旨味が出るのは当然だ。だからお姉ちゃんが体内で美味しくなった茶蕎麦ちゃそばは二度と食えないだろう。


 俺はこの茶蕎麦ちゃそばを食べられる機会は今後は2度とない事が分かっている以上、お腹いっぱいになってもしっかりと食べようと感じた。


 普通の流水麵も姉ちゃんの唾液などが絡めばグルタミン酸が発酵して凄く美味しくなるのは強ち間違いじゃない事を改めて思い知った。


 やはり墓守女子は不老不死と閉経を失った一方、食の貯蔵庫になる以上、やはり人類が飢える時期が来た際に彼女達の存在が非常に大事だと俺は感じた。

 彼女達が人類を救うと思い…。


 で、彼女達は栄養を吸収するだけでなく食糧を貯蔵する能力まである事は俺達にとっても非常に光栄だと感じた。


 そして、俺達がいるこの先には『ノヴァ―ヤ』と体内霊園が存在する。

 体内霊園は、お墓問題の為に作られた新たな墓場でお墓不足を解消する為に彼女達は不老不死と閉経を奪ってしまったのは至極当然だと感じた。


 そして体内霊園は異なる次元の世界にも繋がっており、違う世界に遺骨をもって行く事が出来るなら食料もそちらに備蓄出来る事が一目瞭然だった。


「Хорошие,Этот мировой.」


 と俺はやっぱりロシア語で絵里奈お姉ちゃんの体内は最高の世界だと感じた。

***********

 それから流し茶蕎麦ちゃそば大会が終わり、俺達は大概の世界に戻ってきた。


柚弦ゆずる。直紀さん。私は茶蕎麦ちゃそばを噛むことが出来なかったけど、舌の絨毯で味わえた事は凄く嬉しかったよ。」


「絵里奈ちゃん。相変わらず、可愛いな。」


「エリぽん。私だって茶蕎麦ちゃそばを舌の絨毯で美味しく味わえたんだから…。」


「ごめん…。私はその話を聞いちゃうと凄く恥ずかしくなってきた。でも、こうして身体を大事にしてくれると凄く嬉しいな。」


 結局、その後、結果よりも皆が嬉しく食べれたのでその後は饂飩うどんをご馳走して今日は、私の家で皆と過ごした。


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