第32話 少女はビーツの煮汁でお菓子を作る。 前編
今日はボルシチラーメンを調理して、
「直紀さん。
「どういう事だ?」
「ほら、ビーツは砂糖大根とか言われているから、赤い汁が甘く感じる訳なんだね。」
「確かに…、それで砂糖の代わりに
「そうだね。だから作ってみようと思うの。」
「あぁ、分かった。ただ、硬くて良いクッキーが出来るとは思わない方が良い事だけは考えてな。」
「うん。」
「でも、これならあの料理にも出来そうな気がするんだよな。」
「あれって…。」
「ロシア料理でお馴染みの鳥のミルク。」
「鳥のミルク。」
「あぁ、ロシアではかなり有名なお菓子だ。」
「ふ~ん。それを作って見ると良いかもね。」
「よし、それを作ろう。」
私は直紀さんと共にこれから紅の鳥のミルクを作ろうと思い、これから調理を始めようとした。
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用意するものは…、
ケーキ
・バター 3/4カップ
・卵 3個
・ふるいにかけた小麦粉 1カップ半
・バニラ
・
スフレ
・寒天
・砂糖 450cc
・卵白 3個
・ベーキング・パウダー 1つまみ
・室温で柔らかくなったバター 1カップ
・甘いコンデンスミルク 半カップ
チョコレートの上塗り
・ビターチョコレートの断片 1カップ半
・バター
「これだけの部分を集めれば良いんだね。」
「そうだ。砂糖の部分は
「確かに、これならロシア料理のフルコースが味わえるね。」
「あぁ…。」
私はそう思いながら、これから
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まずは、オーブンを230度。9インチのケーキ焼き型にバターを塗るんだったな。
「くれぐれも均等に塗れよ。」
「はーい。」
とりあえず焼き型に均等にバターを塗る事にした。
そして、バターをクリーム状になるまで混ぜて、それに卵を加えて、かき混ぜるんだったな。
「で、絵里奈ちゃん。その後に小麦粉とバニラを入れて混ぜるんだ。」
「直紀さん。意外と早い指示なのは、一度、作った事があるからでしょ。」
「いや、ロシア料理のフルコースの最後の料理にいつも出しているからそれで終わらせるんだよ。勿論、エリぽんの体内で召し上がる訳だからそれで良いだろ。」
「う~ん。何を言っているのか分からないよ。」
そうこうしながら、ミックスを焼き型に入れ、約1・3cm程度のドーの層が二重になる様にしたら、焼き型をオーブンの上部に入れ、黄金色になるまで約10分間焼く事にした。
「意外と早く作れるな。絵里奈ちゃん。」
「いえ、直紀さんがいたからこそ、こうして早く調理する事が出来たんだよ。だから、直紀さん。アンタには凄く感謝しているからね。」
「絵里奈ちゃん。あ・り・・がとう・・。」
直紀さんの顔が急に赤くなったことを考えると意外と彼は純情な面があると感じつつ、焼きあがるまで暫く待つことにした。
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それから10分後…、
小型の鍋で寒天と
当然、
「つまり、水の代わりに
「そうだ。寒天と
「へぇ~。そうなんだ~。」
だからこそ、典紀さんが作りたい料理がこんな方針で示しているとはある意味、感動した私はこれから完成まで一生懸命作る事にした。
そして、砂糖を使用しない代わりに砂糖大根の煮汁を上手く転用すればボルシチと並行して、鳥のミルクも作れるのはありがたいと私も思った。
「でも、絵里奈ちゃんの●ル●からでも作れそうだな。」
「おい、それを言うな。」
私は直紀さんに恥ずかしい内容を言われながらもお腹の中で古い命を埋葬させ、新しい命が埋葬できる状況はゾッとした。
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