第18話 少女はビーフストロガノフとナンの調理に挑む。
今日は私と直紀さんで新たにビーフストロガノフを用いた創作料理の調理作業に始めていた。
「絵里奈。ビーフストロガノフを使った調理作業は出来るか。」
「うん、この前、ボンベイで食べたカレーを元にしてビーフストロガノフを作ろうとしているから大丈夫だよ。」
「そうか。それでナンは美味しさを引き立てる為に窯で焼きたいが大丈夫か。」
「それは大丈夫だよ。で、私の体内にも窯があるんだよね。」
「そうだ。絵里奈のお腹の中にも窯があるし、それは貴様の胆石から作ったものだ。」
凄い。胆石って意外とこんなものまで作れるとは思わなかったけど、私の体内は案外、凄い構造だと感じた。
でも、私のお腹が墓守女子になって何か、お腹の中で食べ物を作られるのは何か複雑な気分…。
「で、直紀さんはどうして手作りのナンに拘るのはこの前のボンベイの影響なの?」
「そうだ。ボンベイで食べて美味しかったからビーフストロガノフと手作りのナンは相性が良いと思ったんだ。」
この前のボンベイのナンは確かに美味しかったね。
だからそれを元にビーフストロガノフを作ろうとする直紀さんは、ビーフストロガノフとナンの合成に挑戦しているんだ。
故に彼は創作ロシア料理をやろうとしているのはある意味、私も凄いなと思い、少し妬けちゃった。
「で、まずはボウルに塩、砂糖、ヨーグルト、卵、サラダ油を入れて良く混ぜてな。」
「了解。それでこれらの食材でナンが出来るの?」
「あぁ、インターネットからレシピを出して作ったからそれを元にやってみようと思っている。でも、これで出来るぞ。」
「そうなの~。直紀さん。」
彼はボンベイのナンの味を思い出した影響からか本格的にナンを作ろうとしているんだね。
私も負けないように調理作業しなきゃ。
だから、まずは卵とヨーグルトを入れ、それから塩、砂糖、サラダ油を入れたよ。
「うん、取り敢えず、卵とヨーグルト、塩、砂糖を入れたら良くかき混ぜてそれから強力粉を入れるんだ。」
「そうなんだ。直紀さんは意外とナンに対するこだわりが意外と凄いんだね。」
「あぁ、ナンを使用したビーフストロガノフを食べたいし、そうなれば諸外国でも食べられるからな。」
「そうなんだ。」
私はナンとビーフストロガノフの相性がそこまで良いのかと思いながら、具材をかき混ぜた後、強力粉を入れ、混ぜ続けた。
「よし、混ぜたらサワークリーム、バターを入れてその後にぬるま湯で溶かしたドライイーストを入れてゴムベラで良くこねるんだ。」
「了解。確か、手で捏ねちゃいけないのは衛生面とドライイーストの問題からでしょ。」
「そうだ。ドライイーストを死なせず、衛生面でも良いものを作る為にはゴムベラで調理する必要があるからな。」
私は彼が衛生面でも気を使うのは間違いなく要人にも出す料理を前提として出している事がここでもわかる。
創作ロシア料理とは言え、要人にも出す工夫はまさに彼の知恵だと感じ、ながら調理を続けた。
「それでまな板にある打粉で丸めてラップして炊飯器で20分入れて発酵させるんだ。」
確か、炊飯器なら保温効果で発行できるのは間違いなかった。
こたつのない夏にもこれならできるんだな。
そして20分が経って…
「最後にガス抜きしたら打ち粉してナンの形を作れ。」
「了解。」
私は彼の手順通りに作りながらガス抜きを行い、それからナンの形を成型した。
「あとは俺がフライパンで10分調理すれば完成だ。」
「フライパンで10分焼きあげる方法でも出来るの?」
「あぁ、出来るさ。寧ろ、電子レンジなどより良いナンが出来るし、家ならそちらの方が楽だお。」
直紀さんはフライパンで10分焼きあげた。
私は、家でも簡単にナンガ作れると思うとある意味其れは凄いと感じてしまった。
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