第7話 少女たちは横浜で中華料理を味わう。

 私は今日、彩海と直紀さん、そして歩奈さん、そして弟の柚弦と共に横浜駅にある崎陽軒に立ち寄った。


「ここが崎陽軒のレストランか…。」


「今日は俺の料理店の予約者がいないから良いけど、これから崎陽軒で何を食べたいんだ?」


「勿論、小籠包シャオロンパオだよ。」


「何故、ここだけ中国語なんだ?」


 直紀さんも驚いている。

 私は英語やフランス語より中国語やロシア語の方が凄く面白く日本や欧州などの西側では得られない情報を知って凄く嬉しいよ。


「で、姉ちゃん。僕はシウマイ頼んで良い?」


「うん、良いよ。」


 何だか、温かい料理席の様で安心する。

 出来立てのシウマイが食べられるだけでなく、崎陽軒が作るシウマイを柚弦や直紀さん達に食べられるとはそれだけで嬉しい。


「おーい。絵里奈。聞いているのかー。」


「はっ。私は中華料理を想像しただけでこんなに興奮するとは逆に感動しちゃうよ。」


「何でそこまで感動するのか分からないが、絵里奈が喜んでいたら俺もアンタの体内で中華風ビーフストロガノフを作りたいよ。」


「それって創作料理?」


「勿論、創作料理だ。ビーツなどを使い、ビーツの汁から中華まんの記事に混ぜて作る。」


 私は中華風ボルシチがどんなものかと想像した。

 でも、中華まんを使ったボルシチなかもしれない。


「うん、私も体内食堂で作ってくれたら又食べたいな。」


「ありがとう。でも、絵里奈は俺のロシア料理店に訪れる事が出来ないだろ。」


 確かに私の体内にある直紀さんのロシア料理店に入るのは無理だね、

 だから、直紀さんができたらある事を考えようとした。


「だから直紀さん。」


「ん…。どうした。絵里奈。」


「完成したら私にもその料理を食べたいからよろしくね。」


「あぁ…。そうだな。」


 中華風ボルシチができたらどんな料理なのかと想像しながら、私は興奮した。



「おぉ、シウマイと小籠包シャオロンパオが来たぞ。」


「姉ちゃん。一緒に食べような。」


「エリぽん。ゆっくり味わって食事しようね。」


「なぁ、エリッチ。早く食べような。」


「みんな。私にせかさないで皆でゆっくり頂こうね。」


 私はその温かい食卓の中でこれから小籠包と温かいシウマイを口にほおばった。

 パクッ。

********

 ―――何これ。このシュウマイから大海原と高原の双方を感じてきちゃう。


「どうした。絵里奈。」


「うぅん。このシウマイは、ホタテの煮汁と干し貝柱を上手く利用したシウマイだよ。」


「確かに、ホタテの煮汁を上手く使えば、豚肉独特の油臭さを抑える事が出来るな。」


 シウマイを一口食べた後、私は小籠包を箸で開いた。


「凄い、汁がどんどん出てくるよ。」


 私は知るが出た小籠包を口にした。


「これは桃太郎が桃から出るように知るが皮の外に出るような感触だ。」


「凄いな、絵里奈。」


「うぅん。」


 私は直紀さんに褒められながら、中華料理を食べ続けた。


「こちらが当店自慢の鱶鰭ふかひれスープです。」


「よし、これを食べようね。」


「うーん。腹がいっぱいだ、」


「私も…、」


皆がお腹いっぱいなら私が味わって食べれば良いだけ。


パクッ。


「鱶鰭のあっさりさととろける食感が混ざった味。私はこんな味を元にして創作料理したいなぁ。」


私はその鱶鰭の味が凄くおいしかったのか、その後も味わいながら食べた。


そして出る前にお腹いっぱいになったせいか、誰も動けなくなった。

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