経過報告2

 ……すみません。アレを使ってしまいました。


 い、いえいえ違います違うんです! 本当にどうしようもない状況だったんです。あれはテンシの仕業だって言ったら……。


 ひぇっ! すみません! これからは気を付けます……。


 そうです。対象の彼女と思われていたものがテンシでして……。ええ、私も目と鼻の先まで接近するまで全く気が付かなかったのです。それにいつまでも現界しているのもおかしいし……。


 はい。十分注意してことにあたります。なんだか嫌な予感もしますし……。


 あ、はい。それでですね。彼女、なんだかその、途中から様子がおかしく……ええ、よほどショックだったのか……壊れてしまったようで……。


 彼女、テンシを殺す、なんて言い出しまして。


 ちょっと! 笑い事じゃないですよ!


 ……はい。それでやむなく、少しだけ巻き戻しました。


 はい。わかっています。テンシのことは伏せて――え? それは明かすんですか? しかし――。


 ……はい。その通りです。


 はい。わかりました。


 それでは。

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