応援コメント

其の伍 《蜎》」への応援コメント

  • 結局、職人稼業で稼げなかった兄は高利貸しにでも行った、と言う事でしょうか。
    そっちが気になって、なんだか落ち着きません。

    作者からの返信

    時織拓未さん
    引き続き、お読みいただき、ありがとうございます。
    高利貸し……ではないみたいですね。ちなみに悪事にも手を染めてはいません。ただ、お兄さんは詳しいことは語られなかったので……そっと胸に秘めておいて差しあげてくだされば嬉しいです。語りたがらない、という段階で……なんとなくではありますが、並々ならぬ苦労や苦悩が偲ばれるはずですから。
    ありがとうございます。

  • またまた失礼します。
    最近、通学途中の電車の中で生魑を読んでいるのですが、美しい情景描写とどこか切なくも美しい登場人物の織りなす物語を読むのに集中し過ぎて、電車の中の喧騒が完全に遠のいております笑。ハマりました。特に津雲さんが好きです。

    今回の物語は労咳を患った少年の話でしたが、切ないけれど優しい物語でとても心に残りました。労咳と聞くと、「風立ちぬ」の菜穂子さんや、新選組の沖田総司を思い出します。労咳を患った人の話と聞くと悲劇がつきものですが、操は旅籠の夫婦や兄、朧や津雲に見守られ、最後は兄の面影と会い、本当に安らかに逝けたようで良かったです。津雲さんが兄として操に接するシーンは胸に来るものがありました。

    夢見里さんの『生魑 いきすだま』。文庫本にしてそばに置いておきたいです。何度でも読み返したくなる作品に出会えて嬉しいです😊

    作者からの返信

    藤咲さん 読み進めてくださいまして、真にありがとうございます。
    なんて嬉しい御言葉でしょうか。紙の書籍にして読みたいと仰っていただくことが、私に取りて最も有難く嬉しい言葉です。
    人の業は私の永遠の題材でもあります。悲しくも美しく、おそろしくも果敢ない……そうした境界線ぎりぎりのものを書きたいと望みながら、ずっと物語を綴り続けております。

    労咳は罹ればかならず死に至る患いでした。私は父親と一緒にみていた《燃えよ剣》の影響もあり、沖田総司の印象が強いです。ひとり悲しく死を迎える患いですが、操はせめて兄の愛に看取られて逝くことができ、津雲も側にいて、……幸福な最期だったと想います。津雲は、人の業に情けは掛けませんが、無辜なるものには優しく、情も厚いです。津雲のことをお気にいってくださったとのこと、とても嬉しいです。

    この物語はそれぞれの人の業の奇譚でもあり、津雲の物語でもあります。ゆっくりとお楽しみいただければ幸いです。


  • 編集済

    儚く辛くもどかしい物語。
    なのに、この救われたように思える読後感。
    どうかどうか。操の和歌が――生きた証が、巷で噂になり語り継がれますようにと願わずにはいられません。

    そんな私は和歌も短歌も読み取れない雅さの欠片もないのですが……。

    この度も考えさせられつつも余韻のある物語をありがとうございます。

    出来れば、津雲さんももう少し生に執着してくれるようになると嬉しいです――と、朧も思っているような気がします。

    作者からの返信

    最後の最後に一縷の光を……それは救いではないけれど、救いにはならないけれど……暗い展開を書くことの多いからこそ、読了後の余韻は後味の悪いものにならないように心掛けております。ただそれが読者さまに伝わるかどうかは、書く側の私にはわからず……なので、そのように感じていただいたこと、とても嬉しいです。

    津雲がちょっとずつ変わることを私も願いつつ、筆を進めております。甲斐甲斐しく側にいる朧の為にも。以前にも書いたと思いますが、私は朧の視点に寄って書いているので、津雲の諦観がたまに腹立たしいです(苦笑)