第5話松山美月の話(0)
ー松山美月の家は典型的な共働き家族です、父親は都内の中小企業の中堅サラリーマンでしたー
クラスの窓際で女子生徒と談笑している松山美月を数人の男子生徒が眺めている
ーあの外見ですからね、友達も多かった様ですし男の子にもモテたみたいですよ?ー
「ただいま」
書道ケースを持った美月は夕食を作っている母親に声をかけた
「お帰り美月…そういえばピアノの発表会いつだっけ?」
「来週の日曜日だよ、せっかくの休みなんだし無理して来なくても良いよ」
美月は笑顔で言うと階段を上り自分の部屋に入った
『両親ですか?私の為に色々習い事をさせてくれますし、とても優しい両親です大好きですよ』
暗い部屋に入ると書道ケースを机のフックに掛けてベットに体を投げ出した
「毎日毎日習い事習い事で息が詰まるってんだよ…しかも日曜まで発表会?少しは休ませろよ…クソババァ…」
『特に母は同じ女性として尊敬しています』
開けないドア @basswolf
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