28話 体育祭1日目を終えて〜前編〜

やっと1日目が終了した、

普通、1日に5競技しかやらないとか少なすぎるだろ、と思うが、うちの学校はめちゃくちゃ部活が多く、おかげですごい時間がかかるのだ、


『おつかれ〜!みんな作戦がてら今日うちにみんなで泊まっていかない?』


と、明音が衝撃の発言をした

しかし、驚いたのは俺だけであった


『いいねぇ〜お邪魔しちゃうかな〜』


『お世話になりまーす』


普通に返答しやがった、女子の部屋とか躊躇するだろ普通!!


『翔吾君は?嫌だ?』


上目遣いのかわいい目で見つめてくる

断るわけがない、むしろ行きたい、行かせて頂く


『じゃあ各自着替え持って私の家集合ね!』


そしてみんな一旦家へと帰った


『ただいま〜』


俺の声が玄関を響いた、しかしそれをかき消すかのような声が聞こえてくる


『お兄ちゃ〜ん!』


と言って抱きついてくる少女A

こいつは俺の妹で、剣康之 咲菜(つるぎや さくな)

俺が言うのをもなんだが、常識を超えたレベルのブラコンだ

ブラジャーコンプレックスではない、

ブラザーコンプレックスである、

前者の場合はただの変態である


『お兄ちゃ〜ん、私にする?私にする?それとも〜わ·た·し?♡』


選択肢が明らかにひとつしかない中、俺は妹に明音の家に泊まりに行くことを告げた


『え?嘘でしょ?こんなにかわいい妹を置いてほかの女の家に泊まりに行くの?!』


そんな言い方したら誤解されるじゃないか!

まぁ可愛いのは否定しないが、、、


おっと!別に俺はシスコンじゃないぞ?シスコーンは好きだが、、、


はい、ごめんなさい

とにかく、騒ぐ妹を置いて明音の家へと向かった、

そして俺は肝心なことに気づいた


『明音の家知らないんだけど!!!』


やっちまった、これじゃ行けない、騒ぐ妹の元へ帰らないといけなくなってしまう、

よし!電話しよう!

あ、携帯忘れた…

結局戻んなきゃいけないのかよ、まぁとりあえず取りに行こう、


『あれ?もしかして咲菜と離れるのが悲しくなって帰ってきたの???』


そんなわけないわけないわけないだろ

自分でもちょっとどっちなのか分からなくなったが、とりあえず携帯を取りに来ただけだということを伝え、そのまま家出た、

家で明音と電話したらなにをされるか分からない

きっと電子レンジを使って電磁波を出して、回線を悪くするに決まっている


とにかく、電話して聞いてみることにした、こんな時の晴樹だ、あいつは学校にいる全員の家を把握しているという、なかなか気持ち悪い奴だ、


『あーもしもし?なんの用かね?あー、明音ちゃんの家が分からないの?直接聞いてみれば?喜ぶよ〜!うへへへへ』


そして切られた、なんて奴だあいつを信じた俺が馬鹿みたいだぜ、まぁまだアテはある、

次は竜平に聞いてみることにした


『もしもし?なんですか?あー明音先輩の家ですか?あー俺ん家から走って5、6分ぐらいっすね、、、ブチッ!』


分かるわけねぇだろ!

まず竜平の家がどのなのかを知らないし!

もう直接聞くしかないか、

全く、俺の部活は馬鹿しか居ないのか…


『もしもし?翔吾君どーしたの?あー、私の家が分からないのか!じゃあ迎えに行くよ、じゃあ翔吾君の家の最寄り駅に集合ね!』


おーありがたいな、と思うと同時になんで明音は俺ん家を知っているのか不思議に思ったが、まぁ気にしないでおこう


駅に着いた、すると、俺を見つけた明音が、ダッシュでこちらに向かってきた、相変わらず速い、そしてかわいい、


『ごめんね〜!そーいえば私の家1回も来たことなかったんだよね〜、ちなみに私一人暮らしだから』


へー、という聞き流すような返事をした後、二人で電車に乗って明音の家へと向かった

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