6話 優等生の悩み
晴樹の後ろにあった影、その正体は
春咲 明音だった
『能力ってなに?もしかして翔吾君って普通の人じゃないの?』
考えが正確過ぎて返事することが出来なかった、まさか彼女にまでバレてしまうとは
いや、まだバレたわけではない
否定すればきっと信じてくれるはずだ
と、思ったがそれはもう遅かった
『クソ!バレちまったじゃねぇか!どーするだ翔吾!』
やりやがった、こんな時に限って馬鹿なのかよあの考察力は何だったんだよ
まぁ、今更隠せるわけもないだろうから
事情を説明した
どうせ晴樹みたいな感じになるだろうと思っていた、が、
『へー、そんな不思議なこともあるんだねー非現実的な感じ?』
簡単に信じてくれた、まぁ真実なんだから信じてくれないというのは困るが、
すると、彼女が珍しく深刻そうな顔で口をひらいた
『実は私、今悩んでる事があって…』
意外だった、晴樹も意外そうな顔をしていた
あんなに明るくて人気者でいつも元気な彼女に悩みがあるとは考えてもいなかった
『今お母さんが病院で入院していてとても辛そうで、がんになっちゃったらしいの、余命はあともって半年、』
衝撃だった、そんなことを隠していつも明るくしていたなんて
『だから、その翔吾君のその能力?でお母さんを治してほしいの!』
もちろん俺は承諾した
でも、聞いたところによると、余命半年となると医者も諦めるぐらいらしいそんな病気を治すことが出来るのか?俺が自分を治した時とは次元が違い過ぎる
まぁ考えても仕方がないやれることを全て尽くして意地でも治してやる
『ありがとう!本当にありがとう!』
そして俺に抱きついてきた、いいにおいがした、たまらん
そして彼女と共に彼女のお母さんのいる病院へと向かって行った
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