第4話

「ひ、日渡君!なんでこのカフェに!?」

皐月は驚いたように目を丸くした。

「いや……たまたま……って、皐月、ここで働いてたんだな。」

もう会えないのではと思っていた自分には、とても会えたことが嬉しかった。

「そ、それで……」

彼女が仕事そっちのけで話し始めた時、たまたま後ろにいた客の声が聞こえてきた。

「うっわーあの店員の女の子胸でっかー。まじエロくね?」

「あーやべぇよな、まじ1回ヤりてぇwww」

その瞬間自分でも気づかないうちに殺意が芽生えていた。

いかに残酷な方法で命を奪えるだろうか、彼女を見れなくできるだろうか。

自分でも恐ろしいほど脳内に''過程''が組み立てられ始めていたー……

「日渡君!?」

皐月の驚いたような声で一瞬で過程は取り消された。

何を考えているんだ自分は。

「ご、ごめん、俺帰るわ……。」

なんとなく気まずくなり、急いでコーヒーを飲み干して店を出た。


あの瞬間、確かに自分は……


許さない

彼女は、

皐月は自分だけのもの

皐月を……すのも……全部……






確かにそう思った。

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