第5話寮生活

「ただいまーって誰もいないか…」

そうここ久山学園は全寮制で基本2人用なのだがこのスペード寮は人数が奇数のためにこうして1人のケースが生まれるのだが…

その時だった。風呂からガチャという音がなると中から銀髪美少女が裸にタオルを巻いている状態で出てきたのだった。

「えっとあっあのー。なんでしょうかねこのラノベ的展開?」

「…」

ああ気まずいな。

「とりあえず外に出ますね。」

「…」

そう言って僕は素早く部屋を出た。

いやいやまてよ何故僕の部屋に銀髪美少女が?というかあの子の肌すべすべしてて…って何考えてんだ僕。と1人で葛藤していると

「いいよ。入って。」

と美少女が言ってくれたから僕はようやく部屋に入れた。あれ?ここ僕の部屋なのに…

「ありがとう。ところでなんで君は僕の部屋に?」

「私もこの部屋。貴方は私のルームメイト?」

「ちょっとまって。僕の部屋は1人のはず…」

「聞いてないの?」

「聞いてるわけ…」

それよりも年頃の男女が一緒の方が色々と問題な気がするんだけど…

「きっ君はいいの?僕と同じ部屋で。」

「貴方は7傑霧飛家の羽矢人。私は同じ7傑銃の使い手綾瀬家の響華。」

7傑?この子が?

「ええと、君が僕のことを知ってくれてるのは嬉しいんだけど僕は記憶喪失のせいで君のことがわからないんだ。」

「響華。」

「え?」

「私のことはそうよんで。」

「ああわかったよ響華。」

なんとなく話が噛み合ってないような…まさかこの子天然か?

「ところでさっきはごめん!」

「いいよ。羽矢人の目は澄んでいる。悪い人じゃない。」

「そうか…ありがとう。」

「羽矢人。」

「ん?」

「私は貴方の味方。最後まで一緒にいる。そして貴方の盾となり槍となる。私は貴方を信じてる。」

「ありがとう響華。」

「羽矢人はお礼する必要ない。」

「嬉しかったんだ。今までこうして他の人が僕に信用しているなんて言ってくれなかったし、味方もいなかったから。」


こうして長かった1日はようやく終わった。明日は部活なんかを決めるオリエンテーションだ。鎌ヶ崎あいつだけは気をつけないと。そう日記に書いて、僕は布団についた。

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