第4話真実

僕と風部は昔から気の合う親友だった。ただある時から彼に対しての記憶が曖昧になっている気がした。そんな時いつも僕は忘れてるだけかと気にしてはいなかった。


こうして会長を保健室へと連れて行き、無事この一件は綺麗さっぱり片付き僕は中庭へと向かった。

「それで話って?」

「羽矢人お前は…7傑霧飛家の長男霧飛 羽矢人だ。」

「そんな…だって僕には力もないしそれどころか過去の記憶を辿ってもそんなことは…」

「お前は過去を思い出した時ぼんやりとしていなかったか?」

「それはそうだけど…」

「羽矢人2年前お前は俺ら7傑のうち4つの家を率いる保守派のリーダーで鎌ヶ崎と戦った末に記憶を失っているんだ。」

「それでか入学式の時のあれは。でも会長も僕と同じように取り乱していたよな。」

「ああそれもそのはず。会長も7傑のうち剣術の使い手宮埼家の血筋だからな。それどころか俺らはあの事件以降鎌ヶ崎のことは一回も見ていないし、死んだと思っていたから余計にな。」

その真実を聞いた時僕の中でふとある記憶がよぎった。僕の前で戦っている風部と他の7傑。

「風部。僕と一緒に鎌ヶ崎を倒そう。たとえ記憶がなくとも、今できることをしたいんだ。」

「ああわかったよ羽矢人。俺はお前の親友だからな。とまあ今日はこんなところだ。遅い時間だしそろそろ帰ろうぜ。」


こうして2人は帰宅した。だがこの1日は少なくとも霧飛 羽矢人にとって重要な一日となった。

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