第2話 巡る造形

俺は動く事ができなかった




圧倒的な殺気を、感じ手も足も痙攣していた



『まさかドラゴン見るの初めてなんですか?!』



当たり前だ



『はぁー、、せめてそこから動かないでくださいよ!!』



今まで目がぼやけていてしっかり見てなかったが雪花は鎧と短剣を身につけていた。


しかも、下から見ていたから少女に見えただけで身長は女性の平均以上はあるみたいだ



ドラゴンを目の前にしたら、鎧や短剣など当たり前に思えてしまいそうだ



『自然に戯れる精霊達よ今一度わたしに力を

エルテミス・リユース!』



アニメ好きの俺には予想がつく。

詠唱魔法というやつだ。


基本やりたくない事はやらない。

そして基本テキトーな俺だが、アニメとかになるとちゃんと深いところまで調べまくるタイプだ


魔法にしては詠唱時間が短い

単純に威力がひくいのか、本来の詠唱よりも短い詠唱で呪文を唱えられるほどの実力があるのか。



雪花が短剣を敵に向けた瞬間

緑色の巨大球体がドラゴンを覆い尽くした。


ドラゴンは苦しそうに球体のひょうめんを爪で引っ掻いて暴れていた


もしかしたら彼女はかなりの実力者なのかもしれない



『グォォォーーーー』



球体に少しずつヒビが、入っていく

その間雪花は次の詠唱を、開始していた



詠唱が終わろうとした時



ドラゴンは口から青色の炎を、放った

無論、その炎は彼女の方に向かっていた




『雪花!!』




ーーー





ドラゴンは真っ二つになっていた。



それも綺麗に真ん中で割れて



『雪花様、そこの少年も怪我はないかい?』

『はい...ありがとうございます。』



誰だ??この人があのドラゴンを?



『シリュウ!あ、あのー、、す、すいません!///』


『雪花様。勝手に外へ出るのはなるべくお控えください。村長の娘である貴方に何かあれば皆が悲しむ。頼みますよ』

『ごめんなさい....』

『君も大丈夫かい??』


身軽な格好に、長い太刀のようなものを腰につけている。武士的なものだろうか?


しかしあのドラゴンを一撃で倒すとは何者なのだろうか



『はい。本当に助けてくれてありがとうございます』

『しかし、君はどこの村から来たんだい?』

『実は村とかではなく....いろいろありまして』



俺はこの世界に迷い込むまでの一連の話を彼にした





『ほう、、、ではそもそもこの世界のものではないと言うのですか。ならここの世界の事も何も知らないわけだ』


『シリュウ!この少年クマにも襲われたんだって!!家の前で!』



........




......




『なら軽くこの世界の事を説明した方がいいだろう。』


『お願いします...』




正直一番それが知りたかった



『ここはスノーランドという場所であり。

昔、ダムルという謎のピラミッド型ダンジョンがあらゆる場所に発生した


それに危機を感じた神々がそれぞれギルドという形で組織を設立した


ギルドに所属したものには、神の恩恵

コールド・ムーブを与える。その代わり

ダムルの攻略に参加すること。

それを条件にたくさんの冒険者がそれぞれのギルドに参加志望をした。


そして、神の1人であるポリアフという女神は俺たちが住んでいるスクド村を設立した。



第8ダムル 女帝の胃袋



これの攻略を、担当されたポリアフはスクド村にギルドを設立した。


そして今もポリアフと共にギルドが第8ダムルの攻略に当たっているわけだ


つまりこの世界は各神々と冒険者達が協力してダムルを日々攻略しているわけだ

現在はスクド村に他のギルドも複数存在しているよ。今はたくさんのギルドが攻略に挑んでいるということだ』




理解するのに時間がかかりそうだ,...




『あの、、神の恩恵というのはどんな効果があるんですか?』



『コールド・ムーブには人の異能力や特性を引き出す力を持っている。参考に俺のコールドデータを見せよう。



紫龍 神名 重力の反発者

Lv 5 職業 : ソウルキル (戦闘職)

特殊アビリティー: 8級判定 重力操作

継続アビリティー: 毒無効、自己回復能力向上、洗脳系無効、ポリアフの加護第7形式。


魔法

○ エナジーボルト

○ソウルギフト (攻撃力上昇 防御力低下)



特殊スキル

○プラスグラビティー(重力に属性を付与できる)


スキル


月華止水

花水・死染

鏡斬撃

タッチ・グラビティー



『こんな感じになっている。細かいステータスや、他のスキル、アビリティー、スキル等のレベルはポリアフ様の力がないと見る事ができないんだ。とりあえずよく使うスキルなどが表示されているよ。



職業は 戦闘職、支援職、鍛治職が基本的だな。それぞれ特殊アビリティーというのを持っている。いわゆる人それぞれの個性だ


1~10まで判定があるのだが、数値が高いほど神々から危険だと判定されているという事だ。10級は聞いた事がないが、おそらく世界を変えるほどの力ではあるだろうな


そしてギルドの中で前線で戦う選ばれた3人は加護というものを与えられる


それは神によって効果は違う。


そんなに難しく考えなくて大丈夫だ。

人それぞれ別々にスキルやアビリティを持っていて、敵と自分の相性などを理解しながらギルドで協力してダムルを攻略するということだ



成長速度は各部門において人それぞれ違うが戦えば戦うほど強くなる。』




○○○メタルとかいう、キャラさえいればすぐ強くなれそうだな...




『すみません...まだ理解が追いついてなくて...』



『他にもこの世界のことや、ギルド、神々について話があるからとりあえず村へ向かおうか


今はとりあえず簡単にこの世界がどんなとこか一部分を説明したにすぎない』



『はいっ!』



『シリュウ!!ポリアフに頼んでシリュウのステータスも見てもらおうよ!』

『セリカ様のお願いとあれば、頼んでみます』



いやいや、、、弱いに決まってるじゃないか


普通の人間だぞ俺は...


特殊アビリティ 小指の爪の成長速度向上とかだったらどうしよう....



『お、お願いします...』



『あと少年の名前を聞き忘れたな。良かったら教えてくれないか??』



『私もきになる!』














『鵺雲 聖夜です』












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