第5話 愚痴

「災難だったわね〜」

「そんなことはないですよ」

この人は同じマンションに住んでる数少ない友人になれるかもしれない人。

彼は私からしたら、ただのオカマだ。


ただ人の良さや、こういった突発的なお酒の誘いに乗ってくれる人あたりの感じは人生の中でかけがえのないと言ってもいいレベルだ。

話に上がった数日前に引越しして来た隣人の話にも、気さくに対応してくれる。


表立って言えないことも言えるような仲だ。

彼がいなければ、今の日常はうまくいっていないといっていい。

「大家に文句言わなくちゃ」

「今度ちょっと合うんでその時に言いふくめます」

この人の前だと割と強気でいられる、それが良い事かは、未だわかっていない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る