百十一 ゴゾルの過去 その二

 天涯孤独の身となったゴゾルは、そのまま教会に引き取られた。

 授業は真面目に受けているものの、友達と遊ばなくなっていた。そのことにムルレイは心を痛めていたが、エステナや両親の死によって大きく傷つけられた彼の心は、そう簡単に直せるはずがない。回復魔法が心にも効けばいいのに、とムルレイは思う。けれど残念ながら、回復魔法が治せるのは体の傷や、ちょっとした病気ぐらいだ。心の傷は治せない。

 幾日か過ぎて、ムルレイの説得が功を奏したのか、エステナの両親が謝りに来た。母親の方は釈然としない様子であったが、ゴゾルは無表情で頷いただけである。感情が何も動いていないように見えた。怒るなり、悲しむなり、何かしらの反応を期待したムルレイにとっては肩透かしをくらったようなものだ。

「俺、決めました」と、ある日ゴゾルは言う。「グラウ城の魔法研究所を目指します」

 ムルレイや他のシスターたちは、ゴゾルの決心を歓迎した。新しい目標ができれば、きっと心の傷が癒される日が来るに違いない。

 そんなシスターたちの想いとは裏腹に、ゴゾルの勉強は度を超えていた。

 寝食を忘れるほど没頭し、暇さえあれば魔法学に関係している書物を読み漁る。その姿は鬼気迫る迫力があり、もはや友人たちは誰も近づこうとはしなくなっていた。されどゴゾルはそのことに頓着する様子はない。むしろ自分から離れているようにすら感じる。

 いたたまれなくなったムルレイは、休むように進言する。

「みんなと遊んで気晴らしをしませんか。根を詰めてばかりだともちませんよ」

 けれどゴゾルは返答の代わりに勉強をする。シスター言うことなど聞く気はない。魔法研究所に行くことが全てだと言うように。

 そうして迎えた試験の日。筆記、実技、面接を経て、ゴゾルはあっさりと合格した。どれほど祝福しても喜ぶ顔は見せなかった。当たり前の結果だと心底考えているようだった。

 ただ合格が発表され、帝都からベネトへ戻った日の夜。エステナの墓の前にゴゾルは現れた。

「ようやくここまで来た。あとは、お前を、生き返らせるだけだ」

 呟いた声は小さくても、たまたま離れたところで見ていたムルレイの耳に届いた。

 人を生き返らせる。そんなことが可能な魔法をムルレイは聞いたことがない。できるとも思えない。だがゴゾルほどの才能ならば、あるいは可能かも知れない。魔法研究所に入ると決めたのは、ただこのためであったかと、ムルレイは合点がいった。

「ゴゾルさん」と、ムルレイは声をかけながら姿を見せる。「今のお話は本当ですか?」

「本当です。俺は、エステナを生き返す魔法を開発します」

 左右非対称の墓石を見つめながらゴゾルは答えた。

 結局のところ、ゴゾルはエステナの死に呪縛されているのだ。

 大切に想う人が唐突にいなくなる。その衝撃は計り知れない。とくに想いが深ければ深いほど衝撃が強くなる。それは時として人を変えるほどであることを、ムルレイは経験から知っていた。ゴゾルもその例外から外れることはなかった。大抵の場合、時間が解決してくれる問題だが、ゴゾルは魔法の才能に溢れ、自身もそのことに自信があった。魔法の可能性を強く信じてさえいた。だからこそ彼は、この道を選んでしまったのだろう。

「……あなたが言うのですから、きっとできるのでしょう……。ですが、もしも逃げ出したくなるほど苦しくなった時は、いつでもこの教会に来てください。私たちは、歓迎します」

「……逃げる? ご冗談を」ゴゾルはせせら笑う。「エステナは逃げませんでした。なのに俺が逃げる道があるはずがありませんよ」

 ムルレイはこれ以上何も言えなかった。ただ悲しそうな瞳で、ゴゾルの悲壮な決意に満ちた目を見つめることしかできなかった。


 魔法研究所に入所したゴゾルは、研究に明け暮れる毎日を送る。

 平民出身という出自で、一部の貴族からはやっかみを言われることも多い。けれど所長のカナルヤ・レイを筆頭に、ゴゾルの才能を高く評価する貴族たちもいた。彼らの共通点は、魔法研究に対してとても真摯であるということだ。

 とは言え、ゴゾルは人の評価を気にしない。人を生き返らせる魔法を開発することが当時の彼の全てであり、研究所内での評価や出世に興味が全く沸かなかったのである。

 逆に他の人が行っている研究には興味を示すことがあった。モルガノ・メイトスはそうした研究を行う一人だ。魔素が生物に対する働きを解明しようとする彼女の研究は、魔素という未だ謎の多い元素を知る上で非常に重要であるとゴゾルは考えた。魔素の特性を十全に理解できれば、人を生き返らせる魔法を開発することも決して夢ではない。そういう想いもあった。

 しかしながら、ゴゾルにとって予想していなかった出来事が起きる。戦争である。

 運の悪いことに、魔法研究所の職員はその優れた魔法能力を期待されているため、徴兵の対象なのだ。

 そこでゴゾルは考えた。徴兵から逃れる方法を。戦争に参加すれば研究の時間が著しく減少する。ゴゾルにとって戦争は、時間の無駄遣いでしかない。

 ゴゾルは自分の研究を一旦止めて、魔法の開発に専念する。そうしてできたのが、レーダーの魔法なのである。ゴゾルの目論見通り、軍の上層部はこれを高く評価した。その上で戦争に参加せずに魔法の開発に専念したいと訴えたのだ。上層部もまた、彼には兵士として戦ってもらうよりも、軍事利用できる魔法を開発してもらった方がはるかに有益だと判断を下したのであった。

 こうしてゴゾルは、徴兵を免れたのである。

 余談だが、英雄であるカナルヤはもちろん、貴族であるモルガノも戦争への参加は義務である。二人が羨ましそうな目でゴゾルを見つめながら出陣したのは、言うまでもないことだろう。

 研究ができなくなることを防いだゴゾル。だが専念できるわけではない。合間合間に戦争に役立つ魔法の開発をしなければならなくなった。はっきり言って煩わしいが、戦争に参加させられるよりは遥かにマシである。それでも要求されている最低の水準を片手間でできるのだから、ゴゾルは魔法に関して言えば凄まじい天才と言えるだろう。

 しかし研究を進めていくにつれて、ゴゾルは徐々に行き詰まっていく。戦争の終わりかけには死体を動かすことに成功したが、それだけだ。死体の人格は何も出てこない。

 研究所に置かれた過去の実験データや、あらゆる論文を読み込んでも、死体を生き返らせるためのヒントは何も出てこない。もちろん中にはゴゾルと似たようなテーマの研究も行われていたこともあったが、それらは死体を動かすことにすら成功していなかった。

 藁にもすがるような思いで古書店を巡ったゴゾルは、一冊の書物を手に取った。それは他世界が存在しているのではないか、という一種の思考実験を行った研究書である。

 書かれているのはどれも仮定の話に過ぎず、空想的な夢物語に思えて仕方がない。けれどその中の一文に、神の世界、つまり二つの月はメルセルウストとは違う世界と言えるのではないか。それは神の世界こそが他世界といえるものである、というものがあった。続いてさらに、メルセルウストを作りだした神が、我々が知らないところで違う世界を生み出していてもおかしくはない、と続いている。

 一理ある、とゴゾルは思った。この辺りの考察が、この怪しげな研究書を一蹴できない理由なのである。この研究書を書いた魔法学者に詳しい話を聞きたいところであったが、残念ながらすでにこの世にはいない。

 死体を生き返らせるにはやはり関係なさそうであるが、しかし不意に、ゴゾルはムルレイの講義を思い出していた。ある時、ゴゾルは、死んだ人はどこにいくのですか? と尋ねた時があったのである。いい質問です、とムルレイはお決まりの台詞を言い、ゴゾルたちに説明をし始めた。

 要は日本で言う魂が体には宿っており、死んだ時に解放されて神が用意した別の大地へと還るのだ、と言う説を教えてくれた。

 神が用意した別の大地がどこにあるのかは分からない。しかしこの大地は、他世界ではないかとゴゾルは考えたのである。そうして魂はメルセルウストに戻ってくることも可能ではないか。この霊魂を死体に宿らせれば、人は生き返るのではないか。そう考えたのだった。

 かくしてゴゾルは空間魔法の開発に着手するのだが、この前代未聞の魔法の開発に帝国は反対した。そんなできるかどうか分からない魔法よりも、戦争に有益な魔法を開発しろ。そう言うのである。

 ゴゾルは我慢した。研究所が持っている膨大な資料は、研究において必要だと考えていたからだ。だが在籍するためには帝国が要求する魔法を開発しなければならない。ゴゾルは表向きには言う通りにしながらも、陰でこっそりと空間魔法の開発を進めた。

 空間魔法の開発は、ゴゾルでも困難を極める。何しろ誰も手をつけたことのない魔法だ。しかも帝国の要求を別でこなしながらの開発は、どれだけ時間があっても足りやしない。

 ゴゾルは多忙を極め、常に睡眠不足の状態だった。それでも諦めずに研究を続けることができたのは、空間魔法にしか活路を見出せなかったからに他ならない。エステナを生き返らせるためならば、自身がどうなっても構わなかった。

 そうしてゴゾルが空間と空間をつなぎ、いわゆるワープを成功させたのは、戦争が終わり掛けになってきた頃だった。だがこのワープは、目と鼻の先のごく近い距離での成功で、とても違う世界とつなげられるものではない。それでもゴゾルは歓喜した。自分の理論は間違っていなかった。これを繰り返していけば、いずれ死者の世界に辿り着くことができるのだと。

 事実、それからの空間魔法の開発は順調そのものと言えた。日に日にワープができる距離が伸びていった。そこから派生して生まれた魔法もいくつもできた。

 だが、開発を進めれば進めるほど分かってきたのは、全く知らない場所への遠距離ワープには、莫大な量の魔力が必要であると言うことだった。あらかじめ行きたい場所に行って空間の穴を作っておけば、魔力の量は抑えられると分かっているが、ゴゾルが行きたい場所は死んだ者しか行けない未知の場所だ。それに必要な魔力量は、途方もないほど膨大になると簡単に想像できた。

 問題はまだあった。死者の世界に行けたとしても、どのようにエステナの魂を判別し、回収し、遺体に宿らせられるのか。この問題の解決方法も全く判明していないのだ。そもそもゴゾルは魂を見たことがないし、感じたこともない。全く分からない魂という存在に対して、どのように対処できるのか。ゴゾルにはその公算が全く立っていなかった。

 しかしゴゾルは全く諦める素振りを見せない。彼は自分の天才性を全く疑っていなかったため、時間をかけさえすれば、魔法であらゆる全てを解決できると信じていたからである。

 ともかくまずは死者の世界に辿り着くことが先決だとゴゾルは考えた。そこに行けさえすれば、実験ができる魂がそれこそ数えきれないほど沢山あるのは明白なのだから。

 魔力量に関しては、すぐに方法を思いついた。魔力を貯められる性質を持つマグル石を利用すれば良いからだ。希少な石でとても高価だが、問題はない。魔法研究所の給料は目が眩むほど高額で、しかも研究漬けのゴゾルはほとんど使う暇がなかった。生活費を除けば、あとは気になった書物を購入する程度にしか使っていない。だからほとんど残っているのである。

 もちろん申請をすれば研究所の経費でまかなうこともできたが、何かとうるさい研究所に段々と魅力を感じなくなっていたゴゾルは、マグル石の用途を説明するのを避けるために私費で買うことを選んだ。

 そうして戦争が終わりしばらくした頃、要求されていた研究を終わらせたタイミングでゴゾルは魔法研究所を辞めた。研究所の資料の全てを読み尽くしたわけではないが、有用なものはもうこれ以上はないという判断だった。資料に魅力を感じなくなってしまえば、研究所はもはや足枷にしかならない。

 当然帝国は引き止めようとしていたが、ゴゾルは空間魔法を使用してその場からあっさりと逃げ出した。この魔法を使ってしまえば、誰にも追いかけることなどできはしない。あとは岩窟の内部に作り上げた独自の研究所にいれば完璧だ。何しろ空間魔法を駆使してこっそりと作り上げたこの岩窟は、ゴゾルの魔法でしか入れないのだから。

 こうして自分の理想とする研究室を手に入れたゴゾルは、自らの研究に没頭するのであった。

 目下の目標は死後の世界を見つけることだ。

 まずゴゾルが行ったことは、盗賊などのいなくなっても問題のない人間たちを岩窟に連れ去り、閉じ込めることだった。男も女も問わず、果ては子供も混じっている。

 そして彼は、その中の一人、二十歳ぐらいの男を選び、用意した実験室で自分の視力を魔法で強化した上で、殺した。

「……ふむ。やはり魂らしきものの確認は取れないか」

 もとより一人目から成功しないことは予定通り。ゴゾルは淡々と次の人間を用意した。今度は十歳ぐらいの女の子である。ゴゾルは彼女もあっけなく殺した。

 しかし今度も魂の姿は見えない。その後も何人かを無造作に選び、目にかける強化も色々と変えながら殺したが、結果は同じ。

 だがゴゾルはこの程度では諦めない。そもそも研究とは沢山の失敗の中から一雫の成功へ導くようなもの。失敗でめげていては研究者は名乗れない。

 次にゴゾルが行ったのは神学の研究である。無論それは、死後の世界がどこにあるのかを調べるためだ。教会の書庫に空間魔法を使って侵入し、巻物を読み漁る。しかしどれを読んでもどこにあるのか書かれていない。

 仕方なくゴゾルは、マグル石を利用した長距離移動の空間魔法を本格的に研究し始めた。死後の世界の場所を調べるのと違い、こちらは順調に進み、ドグラガ大陸の移動も可能となった。

 ゴゾルはさらに、より遠くを目指した。メルセルウストを飛び出し、さらなる彼方へ。メルセルウストの他世界へ。

 まず最初につながった場所を空間の穴を通して見てみると、暗闇の世界が広がっている。何があるのか分からない。もしかしたら死後の世界だろうかとも思うものの、殺伐としすぎている。死後の世界は楽園だとされている。だからこの暗闇の世界は死後の世界とは思えなかった。またゴゾルは、知的好奇心を刺激されたものの、この明らかに危険な世界へ飛び込むことはできなかった。

 そうしてその次も、そのまた次も、何度も空間をつなげたが暗闇の世界だった。けれどやはり諦めずに、何度も何度も空間をつなげていく。

 そうやって何十回も繰り返した時だった。これまでとは全く違う景色が広がっていた。

 メルセルウストと似た青い空が広がっていた。だが見たことのない建物がずらずらと並んでいる。この時つなげた世界が偶然にも地球であった。もちろんゴゾルには知る由もないことだが。

 ついに発見した他世界にゴゾルは喜び興奮したが、驚くほど慎重だった。何せ相手は他世界。メルセルウストとはまるで違う世界だ。そこでは何が起きても不思議ではない。

 ゴゾルは空間魔法を研究している時に生み出した黒い触手の魔法を発動した。これは生命を探知し捕縛するという特殊な魔法である。

 触手はするすると伸びていった。やがて四つ足の動物を捕まえ、ゴゾルの目の前に連れてきた。

 それは野良犬であった。

 わん、わん、と怯えて吠える犬を興味深そうに見つめたかと思うと、その体を二つに割った。断末魔を上げる間もなく絶命した犬をさらに観察してみるも、魂らしきものを見つけることはできなかった。

 触手を使用した調査を続けると、今度は人間を捕まえてきた。汚い男だ。ゴゾルは知らなかったが、この男はホームレスであった。彼は顔を真っ赤にして何やら喚き散らしたが、何を言っているのか分からない。ゴゾルは容赦無く殺した。

 魂はやはり見当たらなかったが、他世界の人間に興味が湧いたゴゾルは解剖した。すると驚くべきことに、魔力器官がなかったのである。他の人間もそうなのだろうか。そう思って、今度は場所を変えてまた一人連れてきた。今度は少年のようである。なるべく傷つけないように殺したゴゾルが解剖すると、やはりどこにも魔力器官が存在していない。どうやらこの世界に人間は魔法を使えないらしい、と結論づけたゴゾルは、この時はまだそれ以上のことをせずに、死後の世界を見つけるべく空間の接続を切ったのであった。

 それからもゴゾルは探し続ける。無作為で非効率的な探し方だ。だが他に手がないのだから仕方がない。そうして空間魔法で接続させた回数が百を超え、千を越え、数えるのを止めるほど膨大になっても死後の世界は見つからず、ゴゾルはようやく結論を出した。

 この世界は、人を蘇らせられるようにできていないのだと。

 なぜだ。怒りを込めて考えるもすぐに答えが出てしまう。

 この世界を作ったのは二人の神だ。人を生き返らせないようしたのも神だ。

 ムルレイは、人生における困難は二神による試練なのだという。ならばこれは試練なのか。だがゴゾルにはそう思えない。これは試練ではない。試練だとすればいかなる目的があるというのか。

 二人の神はただ、下界を見て楽しんでいるだけではないのか。その証拠に、奇跡など起きないではないか。あの神は、ふんぞりかえって、人々が苦しんでいる様を見下し、高らかに笑っているに違いない。メルセルウストという巨大な劇場で、道化である人間が滑稽な姿でのたうちまわっているのは面白くておかしくてたまらないのだろう。だから神は救いの手を差し伸ばさない。

 そうして、この世で最も邪悪なのは魔人でない。魔人を作ったメルセルとウストなのだと、ゴゾルは確信する。魔人は神によって悪役にされた被害者でしかない。エステナが殺されたのは、神がこのような世界を生み出したからだ。神こそが最も邪悪なのだ、と。

 ゴゾルの信仰は裏返った。

 胸の内に宿ったのは、青白く燃え盛る二神への憎悪。

 彼の新たな目標は、神を殺すこと。

 だが二神は世界を産むほどの途方もない存在。生半可な力では敵わないことは明白。

 ゴゾルは研究と実験を始める。

 二神を殺しうる力を手に入れるために。




 時は現代へと遡る。

 ゴゾルと対峙しているのは、かつての実験体が二体。すなわち津村稔と実花。

 思えばこの二体に力を与えたのはゴゾル自身。二体から見ればゴゾルは神のようなものではないか。そんな風に考えてみると、ゴゾルは、本当にわずかだが、親近感を覚えて口角を上げた。何せこの二体は、神である自分に反抗しよういうのだ。

 だから、ゴゾルは教えてやった。神を殺すと。

 稔と実花は目を見開いて驚いている。

「これが貴様らを使い実験した成果だ」

 ゴゾルは纏っているローブの上半身だけをはだけた。

 露わになった痩せた体には、沢山の角が生えている。ゴゾルは自分の手で、角を植えたのだ。

 目の前の実験体は、唖然としている。

「最期に教えてやる。俺の今の力をな。光栄に思え」

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