百七 戦争を欲している者たち

「では、そろそろ行きましょうか」

 カナルヤ・レイは、後ろにいるグリアノスとカースを見て言った。

 神妙に頷く二人。

 その決意に溢れた目を満足そうな表情で見つめたカナルヤは、前を向いて出発する。もう振り返る必要はない。ついてきてくれることは確信しているからだ。

 彼らは大通りを堂々と歩む。

 自分たちが行おうとしていることは、決して恥ずべきことではない。その決意の表れである。

 そうして、広場に着いた。グラウ城へと続く門が立っている。

 この場所はグラウ城の美しい威容がよく見えるとあって、いつも観光客で賑わっていた。けれど今はすで人払いを済ませてあるのか、物々しい姿の三人しか見当たらない。

 一人は、グルンガル・ドルガ。もう一人は、魔法防御部隊隊長で右腕のないベーガ・アージス。最後の一人は、ルグストであった。三人は鎧を纏い、それぞれの得意な武器を手にしている。

 予想していたのか、カナルヤは涼しい顔だ。けれどグリアノスとカースは、ルグストを見て目を剥いていた。

「どきなさい」

 と、カナルヤは言った。

 応じるのはグルンガル。カナルヤに向けて鋭い視線を飛ばす。

「退くのはお前たちだ、カナルヤ」

「私たちはメメルカ様にお願いをしにきただけ。やましいことは一つもない。それを門前で追い払おうなんて、少々やりすぎではないかしら」

「お前を相手に、やりすぎという言葉はない。それでもせめてもの情けで同数にしたのだ。むしろ感謝して欲しいものだ」

「ありがたすぎて反吐が出るわ。そんなにあなたたちは戦争がしたいの?」

「違う。俺にとって戦争は手段に過ぎない」

「復讐の手段? 馬鹿馬鹿しい」

「そうではない。魔人を滅ぼすための手段だ」

「結局復讐じゃないの?」

「違う。魔人は危険な存在だ。今はどうにか抑えることができているが、いつか必ず人間は滅ぼされる。その前に魔人を殺せるだけ殺さなければならないのだ。そのための戦争だ」

「その必要はないわ。魔人は人間を滅ぼさない」

「なぜそう言い切れる?」

「簡単なことよ。今回の戦争で魔人は必要以上に人間を殺さなかった。殺したのは兵士か、怒りを抑えられないほど下種な人間たちだけだった。彼らには秩序がある。それもとても強固な」

「今はそうだろう。だが偶々だ。数年後、数十年後、どうなっているかは誰にも分からない。だからこそ今する必要がある。強力な魔人を間引いた今こそ、数少ない好機だ」

「私はそうは思わない。数年後、数十年後も、数百年後も、魔人は人間を滅ぼさない」

 睨み合う二人。ちりちりとした緊張感が周囲を満たしている。

「どうしてもここを通るというのか」

「当たり前よ」

 一瞬の沈黙。されどこの一瞬間で、この場にいる六人は戦闘を避けられぬことを悟った。

「仕方がないな」

 グルンガルは脇構えで剣を構える。

「戦うしか、道はないのね」

 カナルヤは右手を前に出す。

 先手はカナルヤ。右手から巨大な炎の塊を発射した。グルンガルは炎を纏った剣で横に薙ぐ。両者の炎が相殺された。

 そしてそれが合図となった。

 ベーガが、カースが、ルグストが、グリアノスが、ほぼ同時に動き出す。

 雄叫びをあげながらカースは一直線に走り込み、ベーガに向けて槍を突き出す。迎え撃つベーガは、左手に持った斧で払い退けた。

 カースは右に左に揺さぶりをかけながら、怯むことなくベーガを攻撃し続ける。その度に気合の声を大げさにあげた。

 グリアノスは気配を殺し、迂回する。カースが派手に戦うことで自身に注目を浴びさせて、グリアノスの存在感をより薄くする狙いがあった。そうしてベーガにこっそりと近寄って一撃を浴びせさせるいつもの作戦だ。

 しかし、矢がグリアノスに向かって飛来する。グリアノスは剣で防ぎ、矢が飛んできた方角へ視線を向ける。そこにはルグストがいた。ベーガの支援を行うわけでもなく、グリアノスを直接狙ったのである。

「俺にその手は通用しないぞ、グリアノス」とルグストは憎々しい声で言う。「一番警戒しなければならないのは、カースでなく貴様だ」

「ルグ、スト」

 立て続けに矢を放ってくる。全て急所狙いのそれは、疑える隙がないほど殺意を示す。

 対するグリアノスは全て剣で断ち切った。来ると分かっていれば、グリアノスであれ矢を防ぐのは可能だ。しかしこれではベーガに密やかに近寄る余裕は消え失せた。この距離はルグストにとって必中の距離。だから外すことはないという、互いの実力を知り尽くしているからこその信頼。そうしてそれはルグストにとっても同じことだ。だからこそルグストは、グリアノスを危険視したのだ。

 その様子を一瞥したカースは、ほんの一瞬顔をしかめた。さすがとしか言いようのないルグストの対応は、それだけで二人の連帯を壊してしまった。

 目の前の相手であるベーガは、隻腕にも関わらず重たい斧を自由自在に振るう。おまけに魔法防御部隊の隊長でもある彼は、紛れもなく格上である。事実先ほどから攻撃を仕掛けているが、簡単に防がれ続けている。これで相手の両腕が健在であったなら、もはや戦いにすらならないのではないか。そんな想像が頭によぎり、カースは思わずぞっとなった。

「向こうが気になりますか?」

 斧を振るいながら、戦いの最中とは思えないほど丁寧な口調でベーガは話しかけてきた。必死に槍を繰り出しながら、カースは自分にもまだ余裕があると虚勢を振るうために口を開ける。

「気にならないと言えば嘘になる。ルグストはあれでも同じ村の出身だからね」

「彼は魔人との戦争を望んだ。とても賢明だと思います。なぜあなたは戦争を望まないのですか?」

「誰だって嫌だろう? 殺し合いは」

「そうでしょうか? 誰もが救いを求めているのではないですか?」

「は? 救い?」

「苦難に満ちた生を終わらせてくれる死は、救いでなくてなんなのでしょうか? 我らが神がお与えになられた死に、一体他にどのような意味があると言えるでしょうか?」

「知るかっ!」


「ずいぶんと個性的な部下をお持ちね」

 魔力の砲弾を何十発と撃ち続けながら、カナルヤは呆れた様子で言った。

「確かに思想は独特だが、あれでなかなか頼りになる」

 魔力の砲弾を剣で斬りつつ平然と答えるグルンガル。

 彼は一瞬の隙をついて、魔力でできた刃を飛ばす。砲弾の間を抜けて飛ぶ魔力の刃は、まっすぐカナルヤに向かう。

「剣が得意な可愛らしい女の子もいたわよね? 彼女はどうしたの?」

 魔力の刃を何の気負いもなくカナルヤは避けた。グルンガルはグルンガルで、それを当然と受け止めているのか大して気にせずに、砲弾を斬り続けている。

「シーカか。残念ながらあいつは別任務で出ている」

 もしもシーカ・エトレセがこの場にいれば、瞬く間にカースとグリアノスは斬られていただろう。そういう意味ではとても運が良かった。けれどもちろんカナルヤは安堵した態度をおくびにも出さない。

 砲弾を雨のように絶え間なく撃ちながら、カナルヤはウォーターカッターを混ぜて放つ。これならばただの剣で受け止められない。魔人に殺された弟子のレゾッテが得意としていた魔法だ。

 グルンガルは冷静に、魔力を剣に流した。すると刃が赤く染まっていくではないか。それはあまりに強い熱のせいで、赤熱化しているのである。グルンガルはそれをウォーターカッターにぶつけた。

 ウォーターカッターは高速で飛ばす水の塊でしかない。強い熱とぶつかった瞬間、じゅわっ! と大きな音を立てて蒸発し、辺り一面が水蒸気で覆われる。

 カナルヤの視界が白く染まった。グルンガルの立ち位置が分からない。彼がこの状況を利用しないわけがない。魔力の砲弾をでたらめに撃ちながら、カナルヤは警戒を強める。

 ざっ、と足音が聞こえた。目だけを動かし、魔力の砲弾を音のする方向へ飛ばす。

 手応えがない、と感じた瞬間、カナルヤは横へ飛んだ。そこを剣が通過する。剣が振られたのは、音がした反対方向からだった。

 やがて水蒸気が晴れて、グルンガルの姿が露わになった。

「さすがだな。やはり通じないか」

「当然。あなたもさすがね。剣を赤熱化させるなんて、あの頃にはなかった手だわ。おかげで油断した」

「それよりもよく気付いたな」

「あなたなら、魔法を使って音を立てるなんて芸当は簡単にやってのけるでしょう? それに霧に乗じるだけなわけがないと思っていたし」

 と、グルンガルの足元から岩の槍が発生した。それを彼は寸前で後ろに飛びすさってかわす。カナルヤが時間差で出てくるように設置した魔法の罠だ。

 そうしてさらに、カナルヤは岩の砲弾を魔法で作り、追い討ちに放つ。グルンガルは剣を振るう。それは魔力の光で包まれていて、飛んでくる岩をあっさりと引き裂いた。魔力で切れ味を強化していたのである。

「ちっ」

「剣を壊したいのなら、岩の魔人並の岩を用意するんだな」

 言いながら、グルンガルは前へ駆け出した。カナルヤも接近戦が不得手と言うわけではない。だが相手がグルンガルであれば話は別だ。接近させればカナルヤが圧倒的に不利なのは間違いない。そのため彼女は、今までグルンガルを必要以上に近づけようとしなかった。

 しかし今、その危機にある。

 カナルヤは進行方向に炎の壁を作る。カースが使うそれよりも遥かに早く、遥かに火の勢いが強い。

 だがグルンガルは魔法の障壁で全身を覆い、そのまま炎の壁に突入する。魔力操作に自信がなければできない芸当だ。

 炎の壁を突破するやいなや、剣で上から斬りつけてきた。カナルヤは一瞬で魔力の剣を作り出して受け止める。

 きりきりとつばぜり合い。力は明らかにグルンガルが上。カナルヤが押されている。

 しかし、カナルヤはグルンガルの死角の中空にいくつもの砲弾を作り出した。これが彼女の本当の狙い。接近を許したのはこの状況を作り出すため。

 グルンガルは砲弾に気付いていない。剣を押し続けている。カナルヤも全力で押し返す。何も策はないと思わせるために全力で押さなければならないのだ。

「くう」

 カナルヤは呻いた。されど演技ではない。彼女は本気で押しているのだ。相手を倒すつもりで押しているのだ。

 ぎり、ぎり、と膝が折れ、このまま石畳に抑え付けられそうだった。グルンガルはカナルヤに集中している。もはやカナルヤは限界。

 そうしてそれが最大の好機。

 狙いすまし、全てを一斉に撃ち放った。

 瞬間、グルンガルが後方へ飛んだ。砲弾は彼がいた場所の石畳をえぐり取り、砂埃を舞わせた。

「……よく避けたわね」

 あと少しでも遅ければ、グルンガルは砲弾の餌食になっていただろう。致命傷とまではいかないとしても、決定的な隙が生まれるに違いない。そうして、その決定的な隙があれば、カナルヤならば一撃で決めてくる。そのことを十全に分かっていたからこそ、グルンガルは逃げることを選んだ。

「お前が何の考えもなく鍔迫り合いを受けるわけがないからな」

 睨み合う二人。互いの実力は拮抗していた。


「グリアノス! 魔人との戦争を選べ! でなければお前を殺さなければならなくなる! お前には大切な家族がいるんだろうが! あの二人がどうなっていもいいのか!」

「だか、ら、こそ、だ」ルグストが放つ矢を払いながら、グリアノスは言う。「戦、争を、選び、危険、を、及ぼす、わけ、にはいか、ない」

「魔人を放置する方が危険だ! 奴らは絶対に再び村を襲う! たとえ同盟を結ぼうとも奴らに守ろうとする気概などあるものか!」

「違、う。魔人、も、俺た、ちと同じ、だ」

「どこが同じだっていうんだよ!」

「彼ら、も、本当、は、戦い、を、望んで、いな、い」

「そんなわけがない! そんなわけが!」

「本、当、だ」

「信じられるわけがない!」

 ルグストが放った矢は、グリアノスの頭部に向かった。殺意の塊のそれは、決定的な決別を意味している。

 グリアノスは悲しげな眼差しで矢を切り飛ばした。もはや言葉は通じない。倒すしか進む道は存在しない。決して認めたくはなかったが。

 矢継ぎ早に次々矢を放つルグスト。その早さたるや、熟達の帝国兵であろうとも同程度の速度を出せる者はそうはいない。しかもその矢はいずれも百発百中なれば、さらに数は限られる。

 グリアノスは左右に動きながら矢を防ぎ、じりじりとルグストに詰め寄っていく。相手の矢は絶対に当たる。その信頼があればこそ、むしろ軌道は読みやすい。

 連射では仕止めきれぬと踏んだルグストは、今度は自ら動き、グリアノスとの距離を一定に保ちながら矢を放つ。ここでグリアノスを足止めすれば勝てる。その確信があったからこその、戦術の変更。魔人との戦争時には憎しみの感情のせいで冷静ではなかった。だが今は、強い怒りでありながら同時に冷静でもあった。

 逆にグリアノスは焦りを感じ始めた。カースを一瞬見やれば、ちょうどベーガが振るう斧を槍で防ぎ、後方へと吹き飛ばされるところである。すでに彼の体は傷だらけで、明らかに押されている。それでもなお諦めずに槍を繰り出す様はさすがと言えるものの、このままではいずれ致命傷を与えられてしまう。いち早く救援に行かなければならない。だがルグストは容易に倒せる相手ではなかった。

「ルグ、スト。この、ままで、は、カー、スが」

「俺はとうに覚悟を決めている。仲間を討つ覚悟を」

 ルグストの目はまるで、氷柱のように鋭く冷たかった。


 顔面に向かって飛び込んでくるベーガの斧。カースはのけぞって避けたが、紙一枚の差で避けきれない。頬が裂け、血がだらりと垂れた。

 痛みが走るが気していられない。ベーガの斧は止まらないからだ。

 全くなんという男だ、とカースは舌を巻きながらながら頭上に迫る斧を間一髪で回避する。何とか反撃の糸口を掴もうとするがまるで見つからない。相手は片腕だけなのに、一方的に追い詰められていく。

 もちろん獣の魔人よりもベーガの方が劣っている。だがあの時勝てたのは、四人で戦っていたからだ。しかし今はたった一人だけ。彼我との実力差はもはや明白。頼みの綱のグルンガルは、ルグストの手によってこちらに来れる自由がない。

「辛いでしょう? 痛いでしょう?」と、ベーガは凄まじい攻撃を放ちながら平然と語りかけてくる。「楽になりませんか?」

「……ごめんだね」

 必死の思いで斧を凌ぎながら、余裕があるように見せかけるために返事を返すカース。

「なぜそうも生き足掻くのですか? 生きていく中で喜びはあるのでしょう。しかし辛苦はいつまでも続く。なくなることは決してありません。あなたにも分かっているはずでしょう」

「確かにな! 生きていても、苦しいことはなくならない。でもな、それでも俺は生きたいんだよ。生きていかなきゃいけないんだよ」

「なぜですか。死ねば何もかもから解放されます。楽になれるんです」

「俺は、たくさんの人に生かされているんだ! それを無碍にするわけにはいかないんだよ!」

「なるほど。あなたも私と同じものを背負っているのですね。私も多くの仲間たちに生かされてきました。それでもみっともなく生き続けているのは、皆に救いをもたらせるため。死の意義を理解している私だからこそ、できる仕事。ならばこそ、私があなたに救いをもらせましょう!」

「勝手なことを、言うな!」

 ベーガは胴目掛けて斧で薙いできた。それを槍の柄で受け止めると、カースは衝撃で後ろに吹き飛ばされる。

 痛みを堪えながら、ふと違和感を感じた。槍の柄が半ばから折れていたのである。そこはちょうどベーガの一撃を防いだ箇所だ。

 ベーガはゆっくりと歩み寄ってきた。

 まずい、と思い、立ち上がろうとするカース。だが力が入らない。思うように立てそうにない。

 ベーガはじりじりと近づいてくる。

 槍を支えにして、カースはよろよろと立ち上がった。満身創痍の状態で、見るからにふらふらしてる。けれどその目は、少しも諦めていなかった。

 不意にベーガは、斧を頭上に向けて振り上げた。しかしカースはどう見ても間合いの外。疑問に思う間もなく答えはすぐに出た。魔力の砲弾が彼の頭部に向かって飛来し、それを斧で防いだのだ。

 カナルヤはグルンガルを抑えるのに手一杯。グリアノスはルグストを相手にしていてそのような余裕があるはずがない。では一体誰が。ベーガは驚いた顔をしている。カースは視線を追った。

 そこにいたのは、女性であった。

 ベーガとグリアノスとカナルヤが彼女の名前を叫んだ。その名を聞いてカースは思い出す。魔法砲撃部隊隊長のモルガノ・メイトスだ。

「グルンガル様」と、モルガノは険しい顔をグルンガルに向けている。「申し訳ありませんが、私はカナルヤ先輩につきます」

「なぜですか、モルガノ様」ベーガが言う。「なぜカナルヤ様に肩入れを? 戦争をしたくはないのですか?」

「私は、貴方たちのように魔人を憎んでいるわけでも、死を救いだと考えているわけでもありません。私は戦争をしたくない。それだけです」

「……引け、モルガノ。カナルヤとの関係は知っている。肩入れをしたくなるのはわかる。だが今引けば、殺しはしない」

「グルンガル様、そういうわけにもいきません。私は戦争が嫌いです。戦争をしている間は、私の研究が止まりますからね。私はただ、貴族の義務だから仕方なく参加しただけなのです。だから、戦争を止められるのなら、私は何でもします」

「貴様の指揮能力は評価している。だが、単体での戦闘能力はこの場では力不足だろう」

「それはどうでしょうか」

「何?」

「まだ実験段階で、発表できる段階には至っていませんでしたから、今の今までお見せすることはなかったのですが。私が開発している新しい魔法を、今ここでお見せしましょう」

 そう言ってモルガノは、靴を脱ぎ、意識を集中させた。

 するとどうであろうか。足が魔力の光で輝き始めたのである。そうして次の瞬間、この場にいる一同は、全員目が釘付けになった。

 細い足が、太く、獣じみた筋肉で覆われ始め、関節もまた、四つ足の肉食獣のそれへと変貌し始めた。白い体毛が驚くほどの速度で生え伸びて、気がついたときには、獣の足そのものになっていた。それは、帝国を苦しめたあの獣の魔人の足に酷似している。

 モルガノは、準備運動がてら、びょんびょんと飛び跳ねる。獣の如く軽やかさで。

「さあ、ご覧あれ」

 モルガノは、にぃ、と笑った。

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