八十九 彼らの戦いの果て
ゴーガの父は木こりであった。大きな体で、力自慢で、強化魔法が得意だった。大きな斧を軽々と振り回して、自分よりも遥かに大きな巨木を切り倒す。
ゴーガはそんな父の血を色濃く受け継いで生まれた。その巨躯も、有り余る力も、強化魔法も、全て父由来のものに違いない。少年時代は、周囲の期待もあって、将来は木こりになるんだろうなと漠然と考えていた。
だが、彼自身には悪癖があった。それは強そうな者を見ると誰彼構わず喧嘩を吹っかけるというものだ。しかし同世代の人間は彼に敵わなかったから、必然的に喧嘩相手は年上が多くなった。ついには衛兵のお世話になるほど発展した。
そうしたある日のこと、父が激怒した。
いくら強くなったといっても、ゴーガは父には敵わない。ぼこぼこにされ、そのまま地面を引きずるようにして連れて行かれ、着いた場所は衛兵の詰所であった。こいつを兵士にして根性を叩き直してやってくれ。父はそう言って息子を放り投げた。
こうしてゴーガは兵士となった。ただこれは父の誤算であったが、すぐに根をあげて家に戻ってくると思っていたゴーガは、驚くほどすんなりと馴染んでしまったのである。そればかりか、日々強い者と戦えることができる兵士という職業を、木こり以上に天職であるように感じた。
かくして彼は兵士となった。
訓練に明け暮れ、模擬戦で思う存分に剣を奮っていた時、当時王女であったメメルカ・ノスト・アスセラスが視察に現れたのである。彼女はゴーガが模擬戦を行う様をじいっと見つめていたと思うと、帰り際にゴーガを自身の親衛隊にスカウトした。親衛隊の元で果たして強い者と戦えるのか彼は半信半疑であっが、帝国一の剣士、グルンガル・ドルガと戦える機会ができるでしょう、とメメルカの誘い文句にあっさりと乗った。これに喜んだのは意外にも同僚の衛兵たちである。何しろゴーガのせいで生傷が絶えなかったのだから。
文字通り生粋の戦闘狂であったから、ゴーガにとって今が一番幸せと言えた。ここまで生き残ってきた魔人たちはどれも屈強であったし、たった四人で圧倒的な戦力と戦う今の状況も非常に心が躍っていた。だから知らず知らずのうちに笑みを浮かべていても、それは無理からぬことであろう。
とはいえ相対する魔人にとって、その笑みは不気味である。単純な戦力差で言えば、どう考えても人間側が不利だ。なのにこの大きな体の兵士は、逆境を楽しんでいるとしか思えない。
かと思えば、もう片方の兵士、つまりキルベルもまた厄介だった。さすがにゴーガと違って笑みを浮かべてはいなかったが、こちらもてんで恐怖しているようには見えない。しかも実にいやらしい戦い方をする。魔人としては、むしろ真正面から戦うゴーガの方が好感が持てる。
なにしろキルベルは、唐突に強烈な光を発して目眩しを行ない、背後からの攻撃が多く、ちょこまこかと動いては魔人を上手く盾にする。他にも様々な手段を用いて、あの手この手で魔人を殺す。武人としての矜持は何も感じられない。
けれども、キルベルからすればこの戦い方こそが普通だ。勝利、もしくは自分が生き残ることこそが最も重要であって、そのために最善を尽くすのは当然のことであった。むしろ真正面から戦うことこそが、彼からすれば異端である。
キルベルはいわゆるストリートチルドレンだった。両親から捨てられ、たった一人で生きてきた。生きるためなら盗みも平然と行い、泥水もすする。街の中で幸せに暮らす者たちには決して理解できないことだけれども、同じような境遇の子供たちは多かった。
彼らストリートチルドレンはやがて徒党を組み、一つのコミュニティーを形成するようになった。キルベルはリーダーではなかったが、参謀役としてみんなから信頼され、中にはリーダとして推す声も少なくなかった。そんな彼は、本人としては不本意だが、内外から裏のリーダーとして有名になっていった。
生きるために自然と集まった彼らは、一般的に見ればただの犯罪者集団だ。そんな彼らのことを帝国が良しとするはずがなく、ある日一斉に摘発された。キルベルは善戦し、相手を少なからずも苦しめた。しかしいくら悪知恵が働き、勝つためなら手段を選ばないと言っても、所詮は子供の集まりでしかない。戦闘に特化した集団に敵う道理はない。
牢屋に収監され、臭い飯を食べ、重労働を課せられる日々の中、この先は奴隷として生きていく術しかないだろうと諦めかけた。そんな時、不意に呼び出された。また取り調べか、とうんざりした思いで外に出てみれば、そこにいたのは帝国一の美姫。遠目でしか見たことがない自分と最も縁遠い存在、メメルカを目の当たりにして、さすがのキルベルも驚いた。そうして、次に彼女が発した言葉は、驚きを通り越してまるで夢みたいだった。
思わず疑り、何かの罠だろうと考える。きっと囮として殺されるのだろうと。奴隷よりも酷い扱いが待っているのだろうと。それでも良い、とキルベルは思った。気がつけば頷いていた。
そうしてキルベルは親衛隊の一員になったのである。
キルベルは極小の魔力弾を魔人の顔面に向けて飛ばす。
魔人は閃光を放つと思ったのか、反射的に目をつぶった。
だが顔に当たる直前で破裂したそれは、魔人の予想に反して強烈な高音が鳴り響く。
耳を抑えて悶える魔人を、キルベルは一太刀で斬り殺した。
音は周囲の魔人にも被害をもたらした。強い耳鳴りに襲われて、苦しんでいる。キルベルは彼らにも容赦無く斬撃を浴びせて殺す。
ストリートチルドレンであった頃は、メメルカの親衛隊となって、破格の給料を貰い、人並み以上の生活が送れるとは思ってもみなかった。その代償が命の保証のない仕事であったけれど、あの当時も結局のところ、誰かに殺されてもおかしくない日々だった。いやそれどころか、奴隷となっていれば、死ぬよりも苦しいことが待っていたかもしれない。
かつての仲間たちは、死んでいるか、奴隷になっているしかなかった。ただ死ぬにしても、それこそ散々に苦しんだあとの死だ。今も生き延びている仲間も、一応はこっそりと調べて動向を知っているが、大抵は変態貴族の奴隷としてかろうじて生きているだけに過ぎない。
自分は運が良かったのだ、とキルベルは思う。しかしその運も、ようやく終わるかもしれない。
まだまだ魔人は残っているのだ。今は優勢だが、いずれ体力が尽き果てて死ぬだろうと、キルベルは予想する。もちろんそれまでに魔人を倒し尽くせれば生き残ることができよう。だからあがいてやろう、とことんまで。
でなければ、今日まで生き延びてきた意味がない。生きていく事に必死だったあの少年時代に顔向けができなくなる。
しかしその時、勢いよく水が飛んできたのが、キルベルの目に映った。
レゾッテの魔法か。いいや、違う。レゾッテは後ろにいるし、そもそも間違えて味方を撃つへまはしない。
この水は、前から飛んできたのだ。しかも、魔人の隙間を器用にすり抜けながら。
キルベルは回避するべく頭を逸らした。しかしその奇怪な水は、急速に軌道を変えて追尾する。
たしかあのセールナという魔人の髪は液体だったな。
そう思い出した瞬間、キルベルの頭部に穴が穿った。
ああ、ここまでか。
これでようやく、仲間たちの元へと逝ける。
キルベルは、仲間たちが出迎えに来てくれたような幻を見て、絶命した。
キルベルがやられた!
目の当たりにしたレゾッテは戦慄した。たった三人で百人を超える人数を相手にしていたのだ。一人でも欠ければ一挙に押し返される未来しかない。
それでも、レゾッテは生きて帰りたかった。メメルカから受けた命令を最後まで完遂したかった。よくやったご褒美を、その身に受けたかった。
キルベルが上手くカバーしていたゴーガの背中がガラ空きになっている。そこに魔人たちが押し寄せていく。
いけない。レゾッテは魔法砲撃の量を増やし、ゴーガの背後に迫っている魔人を撃退する。そうしながら自身に襲いかかってくる魔人たちにも対処する。
危ういところで均衡が保たれた。だが気を抜いていられる暇はない。常に魔人が狙っている。攻撃してくる。いつまで保てるか分からない。しかしやるしかない。
レゾッテはさらなる魔法砲撃を放った。数を、とにかく魔人の数を減らしていけば良いのだ。そうすればいずれ勝利がやってくる。今は耐えるしかないのだ。
砲撃砲撃砲撃。
雨あられと魔力の塊を撃ち放つ最中、セールナが矢面に立った。
レゾッテは驚愕し、目を剥いた。自ら危地に立つなど尋常ではない。
そうして次の瞬間、レゾッテはさらなる驚きを味わうことになる。
セールナは、液体状の髪を前方へ向けて急速に伸ばす。その液体は幾多にも枝分かれ、細く鋭く尖り、凄まじい速度で加速した。まるで、レゾッテのウォーターカッターのように。
セールナの魔法の頭髪は、魔力の砲弾の尽くを撃ち落とした。それはゴーガの背後から迫る敵を一掃するためにレゾッテが放った砲弾だった。
ぎり、とレゾッテは思わず歯軋りをする。
「……お前っ!」
叫び、同時にウォーターカッターを撃った。だがセールナもまた、自身の頭髪を操ってレゾッテの魔法を相殺。威力は互角。速度は同等。
「あなたは、私が抑えます」
セールナは真摯な顔で宣言した。
魔人たちを大剣で薙ぎ払いながら、ゴーガはキルベルの気配が消えたことを感じ取った。
逝ったか、とゴーガはすぐに理解する。
そうして振り返り、背後の敵を屠った。後ろからも敵が際限なく襲いかかってくるようになって来ている。レゾッテが強敵と戦っているのが、視界の端で一瞬だけ写った。
ゴーガは己の死期が近いことを悟る。
もうすぐ俺も逝くからな。心の中で呟き、魔人を頭から両断する。
周囲は全て敵だけだ。これがいい。思う存分に剣を振るえる。剣を振りながら死ぬことができる。
最高だ。最高の死に様だ。これこそが理想の死に方だ。
狂気じみた笑みを浮かべながら剣を振るうゴーガの姿に、魔人たちは恐怖した。これだけの人数で取り囲みながらも、未だに彼を止めることができない。
死を覚悟したゴーガだが、大人しく死ぬ気などさらさらない。むしろ文字通り死力を尽くす。あらゆる人体のリミッターが無意識のうちに解除されていた。いわゆる火事場の馬鹿力が、常時発揮されている。そればかりか、強化魔法も限界を超えている。
ゴーガは間違いなく人間なのに、たった一つの魔法だけで戦うその様は、魔人にとっても化物に見えた。
そんな中、魔人と魔人の間から、真っ赤な舌がぎゅん、と伸びて来た。それは鞭のようにしなって、ゴーガの左腕を切断する。
「ぐう!」
激痛に唸る。だがすぐに右手だけで大剣を振って、舌で攻撃してきた魔人を斬り殺した。
また別の背が小さい魔人が後ろから近づいて、槍と化している左腕でゴーガの背中を突き刺す。
再び唸り声を上げながら、ゴーガは回転して魔人の首を切り飛ばした。
ゴーガは止まらない。足を炎の息吹で焼かれても、頭部を金属のように硬い拳で殴られても、斬られ、叩かれ、刺されても、一向に止まらない。
魔人たちはゴーガに群がっていく。やられてもやられても、がむしゃらに襲う。雀蜂に群がる蜜蜂のように。
そして、ゴーガは血だらけのまま大剣を振り上げた。
次は誰が犠牲になるのかと、身構える魔人たち。
だが、ゴーガはそれ以上動かない。
魔人の一人が、ゴーガの瞳孔が開いているのに気づく。
「……し、死んでいる……」
今にも動き出しそうな死体を見つめながら、魔人たちは生唾を飲み込んだ。
ゴーガは死ぬまで闘うことを止めなかったのである。そうしてその顔は、もはや何も思い残すことはないと言わんばかりに笑っていた。
「これで後はあなた一人だけですね」
と、セールナは言った。しかしながらその表情は、油断が一つも見当たらないほど真剣だった。
「ふん」レゾッテは鼻を鳴らして返答。「これで手加減しなくてすむわね」
仲間を殺されたのに悲しむ様子がない。セールナは、それが不愉快だった。
「手加減? 今まで本気じゃなかったというんですか」
「そうよ。私が本気を出したら、あの二人にも被害が及ぶもの」
そう言うと、レゾッテは手をかざした。すると彼女の前には大きな水の塊が浮かんだ。
空気が変わったことをセールナは感じた。レゾッテが言った言葉には、嘘偽りがない。それが分かった。
「喰らいなさい」
あれはまずい。セールナは自分の魔法では相殺できないことを直感する。
「逃げて!」
叫びながら、彼女自身も身を翻す。刹那、その場所を、レゾッテが放射した極大のウォーターカッターが通り過ぎる。後ろにいた魔人たちを一度に殺傷せしめた。
その威力は、かつてズンガに撃ったのと同じ威力である。だがまるで効かなかったズンガと違い、この魔人たちへの効果は抜群であった。
ちらりと背後を一瞥したセールナは、仲間の死体でできた一本の道を見る。
思わずぞっとした。だが、ここでくじけていては目的は果たせない。
セールナは再びレゾッテへ視線を向き直す。
強い、と思った。少なくとも威力だけなら、レゾッテの本気の一撃には敵わない。
でも、負けるわけにはいかなかった。
ツァルケェルが彼自身のことを話してくれた日のことを思い返す。それはあまりに衝撃的な内容で、にわかには信じがたい話だった。
けれどなぜだかセールナは、不思議と信じられた。彼のことが好きだから? それもあるだろう。しかしそれ以上に、彼の瞳が印象的だった。彼女の瞳も印象的だった。理由はそれだけで十分だった。
だからセールナは、実花を除く三人を絶対に殺さなければならなかった。何をしてでも成し遂げてみせると固く決心していた。
ツァルケェルと初めて出会ったあの時は、暴漢に襲われ、大した抵抗もできないぐらいに弱かった。けれどツァルケェルの隣にずっといたいと願い、そうしてそのために強くなりたいと思った。強くなるためにたくさんの努力をした。
自分なりに頑張って来た日々はきっと、今日この日のためにあったのだとセールナは確信する。
それにレゾッテと戦っているのはセールナ一人ではない。卑怯と言われようと、どう言われようと、構うものか。
セールナは迷わず前へ疾駆する。
レゾッテが再び最大火力のウォーターカッターを放った。それを間一髪のところで避けながらなおも走り続ける。
仲間の魔人たちもまた攻撃をする。レゾッテはそれも対応せざる得ない。魔法の砲弾を四方八方に撒き散らしている。だが狙いをつけているわけではない。弾幕を張って、牽制しているのだ。それにでたらめに撃ってもいずれかの魔人に当たって、数を減らしている。
ごめんなさい。セールナは口に出さずに謝った。任務を達成するために、仲間を犠牲にすることは必然だった。
レゾッテは砲弾を辺りに撃ち込みながら、走り寄ってくるセールナへの攻撃を忘れない。威力を減らしたウォーターカッターを連発してくる。セールナは時に相殺し、時に避けながら疾走する。
そうしてついにレゾッテに近寄った。
「私が接近戦に弱いと! 勘違いしたようね!」
レゾッテの左右の掌から水の刃が生まれた。それは超高速に回転することで、鎧を簡単に切断するほどの威力を誇る。
振るわれた水の刃を、セールナは二本の剣に変化させた頭髪で防いだ。セールナの剣もまた、レゾッテの水の刃と同じ原理で作動する。
「ちぃっ!」
舌打ちをするレゾッテ。魔人の魔法は一つだけ。なのに目の前の魔人はいくつもの魔法を行使しているみたいに変幻自在であった。頭髪の水を自在に操るのが彼女の魔法なのは、もちろんレゾッテは見抜いている。大きさや力にも限界があることも。
レゾッテは水の刃で斬りつけながら、魔法の砲弾を撃つ。だがセールナは剣でレゾッテの攻撃を防ぎながら、さらに頭髪を盾に変化させて砲弾を遮った。しかしその分、剣は小さくなっていることにレゾッテは気づいている。
数を増やせばいい。そう攻略法を結論したレゾッテは、さらなる魔法の砲弾を放出した。
目論見通り、セールナは防御に集中するしかなくなっている。しかも頭髪を変化させすぎて、個々の強さもさらに弱体化していた。
レゾッテは水の刃に魔力を集中させる。刃はさらに大きくなり、回転も鋭くなった。レゾッテは振り下ろした。
狙い通り、水の刃はセールナの剣を切断し、彼女の体を袈裟懸けに切り裂く。
多量の赤い血が飛び散った。間違いなく深傷を負っているセールナはしかし、に、と笑ってレゾッテの腕を自らの手で掴んだ。
まずい、とレゾッテは慌てて離れようするが、セールナの握力は思いの外強くて逃げられない。そうしてその瞬間、セールナの頭髪が、ぱっと広がって、レゾッテの頭部を包み込んだ。
息ができない!
レゾッテは苦しみもがき、手で頭髪をどけようとするも、液体を掴むことができない。
ならば、と、大きな水の塊を形成する。
セールナにとって最大の危機。だが、防御を一切行わない。その代わりに口が動く。
「……あなたの、負けです」
レゾッテは構わずに最大火力のウォーターカッターを至近でぶつけた。
セールナは胴から二つに別れ、上半身が地に落ちた。同時にレゾッテは頭髪から解放されて、げほげほと咳き込む。
しかし、一連の隙を周囲の魔人たちが見逃すはずがない。
「ぎゃっ」
レゾッテは頭部を殴打されて、そのまま地面に倒れ込んだ。腕がハンマーと化した魔人の一撃だった。
頭から血をだらだらと流しながら見上げると、怒りと憎しみと殺意が詰まったたくさんの視線に囲まれていた。
「ひっ」
思わず悲鳴が漏れた。
レゾッテの全身が、がたがたと震える。血の気が失せて顔が青白くなり、凍えるような寒気が起きて体の内側から冷やした。歯の根が合わず、がちがちと音を鳴らしている。
そこにあるのは、メメルカとベッドの上で得られる素晴らしい感覚ではなく、ただただ純粋な恐怖だった。
「……こ、このぉ」
それでも魔力の球体を出現させ、撃ち出そうとするレゾッテ。だが、
「ぐっぅ」
腹部を魔人に踏まれ、思わず球体が霧散してしまう。
レゾッテの気づかぬうちに、両目から冷たい涙が流れる。それは彼女の心が折れた瞬間だった。
力なく口を開く。出てきた言葉は、メメルカへ向けたものではない。
「し、ししょう……たす……」
そして、魔人たちの魔法を一身に受けた。
一度も経験したことのないような、想像を絶する痛みであり苦しみであり絶望であった。
レゾッテはぐちゃぐちゃに泣き叫んだ。
命の鼓動が尽き果てるまで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます