第8話 西新宿の魔女(前編)
Chapter B-01
実はこれ占いじゃなくて、魔法だから確実に見えるんです
先程言いましたけれど「縁(えにし)」は人の繋がりを見るのです。運命の赤い糸みたいなものだと思ってください
繋がり、ですか?
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「西新宿なんて久しぶりだけれど……あ、新宿村が新しくなってる」
小さい頃にお母さんと都庁を見にいったあと、この辺りの散歩をしたことを思い出した。
両親が亡くなって1年経っていないのに、随分昔のような気がする。ここ数日、めまぐるしく環境が変わったせいかもしれない。
「しかし、このギャップは凄いなー」
西新宿駅から徒歩10分、つい最近できたのであろう高層ビルが軒を連ねている隣、道をまたぐと古い住宅が並んでいる。
今時、道角に煙草屋さんがあったり個人商店の電機屋さんがあったりする、所謂「下町」だ。
「ええと、たしかこの辺りの筈なんだけれど……あった、けど、あれ?」
-菊花楼
セレクトさんから「占い師がいるお店」と言われて名前を聞いた時、かってながら「中華料理店」みたいなものを想像していた。
けれども目の前にあるのは中国茶を扱う、古風なカフェだった。
「取りあえず、入ってみよう」
木製の格子扉を開けると、お店はほぼ満席で女性客ばかりだった。
「いらっしゃいませ」
チャイナ服のような上着にミニスカートという、ちょっと変わった服装をした同い年ぐらいの女の子が出迎えてくれる。
「あの、お客じゃ無くて「道玄坂」からお手伝いに……」
そっと耳打ちをすると、女の子はにこりと笑って「あちらへどうぞ」と隅の座席へ案内してくれた。
「ようこそいらっしゃいました」
そっと耳打ちしてくる。
「御免なさい、あと一時間で今日の営業が終わりますので、お茶でも飲んでお待ち頂けますか」
「はい」
「ありがとう、こちらメニューです。ご馳走しますので、お好きなお茶を選んでください。いらっしゃいませー」
メニューにずらりと並ぶ中国茶の銘柄。よくわからないのでお店の名前にもなっている菊花茶をお願いしてみた。
女の子は手際よくお茶の入った急須の上にお湯を掛け、さっと綺麗な黄色のお茶を茶器に注いでくれる。
「いい香り」
「こちらもどうぞ、ごゆっくり」
出されたクッキーはアーモンドが香ばしく、さくっとした食感が心地良い。
お茶も美味しくて、ほけーっとしている間にもお客さんがどんどん訪れて入れ替わっていく。お茶の効能なのか、うとうとしているうちに営業時間が終わった。
せめてと思い、片付けを手伝い、誰もいなくなった店内のテーブルに向かい合って座る。
「ようこそいらっしゃいました、私は伊多波刀茉莉(いたはとまつり)、名前は「ムォリー」って読むけれど日本読みで「まつり」と呼んでください。高校二年生です。」
「一つ年上なんですね。中国のご出身ですか?」
「いいえ、台湾の高雄って所なんですけれど、父が日本人なので数年前にこちらに来ました」
「茉莉さん、よろしくお願いします。私は霜鳥晶、あきらって呼んでください」
「晶さん、よろしくおねがいします。しもとり……はて? どこかで会ったことありますか?」
「いえ、多分初めてだと思いますけれど?」
茉莉さんが私の顔をじーっと見つめる。顔立ちの整った切れ長の可愛い女の子なので、どこかで逢っていれば覚えている筈だけれど、記憶にない。
「私の気のせいだと思いますから気にしないでください」
「そうですか?」
「晶さん、セレクトさんから新人なのにとても役に立つ方、だと伺っています。どんな能力なんですか?」
セレクトさん……何故そこで謎の持ち上げをしますか。
「え、ええと……私の力は死にそうになった時だけ時間が止められるだけの能力で……しかも1分だけ」
「時間停止?」
茉莉さんは目を丸くしている。ああ、なんか期待させておいてごめんなさい。
「すみません、御免なさい、こんなガッカリな能力で申し訳ないです」
「凄い……いや、凄いよ晶さん。干渉能力をもっている魔女は初めてみました!」
「干渉、能力?」
茉莉さんが私の一言に「ほけっ」とした顔をする。
「晶さん、時間を止めたら私を含む回り全ての時間が止まるんですよね? 時間を止めた時、私も時間が止まったことを知る事はできますか?」
以前、スクェアクロウで時間が止まった時、あいつは私をみて瞬間移動したと言っていた。
セレクトさんは止まっていた時間で私を見ていたけれど、小姫さんが気づかなかった。
「えと、止まりますし、知る事はできないと思います」
茉莉さんは信じられないという表情をした。
「いいですか? 魔女の能力ってほとんどが自分か物事に対して1対1で掛かる場合が多いんです。つまり私が能力を使った場合、対象が自分か晶さんという訳です、わかります?」
「はい」
「それが、晶さんの能力はどれだけの範囲か判りませんけれど対象者を限定しない、しかも時間という世界の構造に干渉できる力なんですよ!」
世界の構造に干渉って……そんな言葉で表現されると妙な気分になる。なんというか、気恥ずかしい。
茉莉さんは興奮気味に話をしているけれど、小姫さんも美柑ちゃんも、私の能力にそこまで食いついて来る事はなかったと思う。
「晶さん、ご自身の能力がどれだけすごいか判ってないでしょ?」
「ええと、いえ、そんなに凄いのかなーとか? あまり」
「ここまで自分の能力に対して評価を自覚をしていない人、初めて見ました。ご自身の能力がどんなものか、よく考えてみるといいですよ」
「は、はい」
自分の能力は小姫さんや美柑ちゃんに比べ、あまり役に立つものではないと思っていたけれど、ここまで評価されると思ってもみなかった。
確かに「死の直前」でしか発動しないから、縁起でも無いし、危ないし、深く考えようともしなかった。
セレクトさんが私を茉莉さんに引き合わせた理由はこういう事なんだろうか。まだよく判らないけれど、少しだけ自信がついてきた。
「え、えと……茉莉さん、なんか色々ありがとうございます」
「こほん……それは改めて、お仕事の話をしましょう」
茉莉さんがカラフルな六角形の板を水に浮かべたお盆をテーブルに置くと、私の手を取って目を閉じる。
「これは?」
「私は新宿を中心に路上で占い師をしていて、八卦龍眼という私の触媒です」
「触媒?」
茉莉さんと茉莉さんがお互いの顔を見て、ちょっと首を傾げる。
「そっか、晶さんは魔女になったばかりでしたね。これは私が式……つまり魔法を使う時に力の循環の操作する装置みたいなものです」
「ふむふむ」
「ここに力を流し込むと、八卦龍眼を通じてその人の「縁(えにし)」を私は見る事ができるます」
「すみません、質問ばかりですが「えにし」ってなんですか?」
「聞いてもらったほうが早いと思うので、ちょっとまって」
茉莉さんが私の質問を遮ると、茉莉さんがすっと目を閉じる。
「晶さんは、最近セレクトさんに助けられて、その後にクラスメイト? でしょうか……ほとんど縁の無かった方と、今は深い縁(えん)で結ばれていますね」
「ええっ!? えーと、セレクトさんから聞いていたとか、そういう話……ではなく? 占いってこんなに具体的に出るんですか?」
「実はこれ占いじゃなくて、魔法だから確実に見えるんです」
茉莉さんの一言「魔法だから見える」という言葉に妙に納得がいった。
「先程言いましたけれど「縁(えにし)」は人の繋がりを見るのです。運命の赤い糸みたいなものだと思ってください」
「繋がり、ですか?」
「例えば、その人に好意を寄せる人がいれば、縁はとても太く、強く見えます」
茉莉さんがメモ帳に人の形とその周囲にもやもやとした枠を二つ描き、それを線で結ぶ。
「こんな感じに私はみえているんですよ。縁にも色々あって、好き、嫌い、一方的に、双方に、繋がりは細いけれどこれから強くなる、なんていうのがあります」
「へぇぇぇぇ……凄い」
確かに、これだと想っている人なんかは100%的中してしまう。
「ただ全く繋がりがない人が将来繋がるというのは見えない、予知はできないのです」
「なるほど」
「ただ、最近になって深い繋がりがあっても縁(えにし)が見えないケースが増えているんですよ」
一瞬、どういう事だろうと考えているとスマートフォンをテーブルの上に置く。
「ネットのお付き合い、SNSです」
「へ? ネットでも会話とかメッセージのやりとりしますけれど、それが見えないんですか?」
「晶さんはネットだけのお付き合いをしている方はいますか?」
「私はいません……友達は結構いるみたいで、気軽に悩みとか私達には聞けない事とか話たりしてるってお話は聞きます。そういう人は見えるんですか?」
「いいえ、そういった人は見えません」
茉莉さんがもう一枚の紙に人型とスマホらしい二つの四角を書き記すと、その四角同士を線で結ぶ。
「そういった場合、モノ、この場合はスマホ同士が縁を結んでいるのですが、本人には全く縁が無いのです」
「スマホ同士が繋がっている……」
「もしその方からスマホを取り上げた場合、その仲のいい方と連絡取れますか?」
「あ……そうか、茉莉さんの縁って「人と人との繋がり」なんですね」
-「縁(えにし)」は人の繋がりを見るのです。運命の赤い糸みたいなものだと思ってください
この意味がようやく判った。
「そっか、そういう事なんだ」
「ただケースバイケースなんです、例えばテレビ電話でやりとりした場合、とても細いですけれど縁が繋がったりするんですよ」
「顔をつきあわせたから、でしょうか?」
「まだその法則性が判らないのです……ただ、そういう縁ってとてもイビツな形だったり色をしています」
魔女も時代と技術進歩の流れに翻弄されているのだとぼんやり考えていると、茉莉さんが話を切り出す。
「それで今回お手伝いをお願いした経緯なのですが、数日前にある女性の縁を見た所、細くて歪んだ黒い縁が一方的に繋がっていたんです」
「細くてっていうのは判りますけれど、黒くて歪んだって……どういう縁なんですか?」
茉莉さんが真面目な表情に変わって目を伏せる。
「死人(しびと)と呼ばれる、判りやすく言うと「悪霊」です」
「死人、悪霊……つまりその女性は死んでいる人に縁がある、という事なんでしょうか?」
「そうです。ただ亡くなった方でも縁は続くので珍しい事ではありませんが一方的に、しかも死人に縁があるという場合、は怨恨を持っている場合は多いんです」
「それってまずくないですか?」
茉莉さんが上目使いで私を見る。
「ええ、だからそれを今から確かめに行くのです」
日が沈んでから茉莉さんと一緒に新宿御苑の西側……つまり渋谷区側の道路に来ていた。
近くにはタカシマヤもあるけれど、すぐ隣が住宅街という点では雰囲気が西新宿に似ている。
東京が都会と言われているけれど、私の住んでいる笹塚や西新宿、この辺りを見ると本当に「日本の中心を担う大都会」というイメージは感じ無い。
「茉莉さんはこの辺りでも占いするんですか?」
地図アプリで確認をした訳ではないけれど、この辺りは完全に渋谷区だ。
「そうですねぇ新宿駅の辺りでうろうろと……一箇所でやっていると案山子に見つかっちゃうので」
「あぁ、それで」
新宿駅の周辺は渋谷区と隣接しているので、都市伝説の噂になった「渋谷にいる凄腕の占い師」というのか彼女の事だろう。
「この辺りかな……晶さん、ちょっとここで様子を見ます」
「はーい」
移動中、茉莉さんから魔女だけでなく私……一般的には認知されていない怪異とえばいいのだろうか。そんな話を聞いていた。
物語の世界でしか聞かないような存在は結構実在していて、茉莉さん曰く「知らない」と言ったのは「宇宙人」だけだった。
途中のコンビニで買ったアイスバーを二人で囓りながら灯りの消えた新宿御苑を柵越しにみていると、山手線と総武線の電車の音が大きく聞こえる。
「茉莉さん、そのトランクって占いの道具ですか?」
彼女は出かける時に部屋の奥から漢字の札がいっぱい貼ってある古いトランクを引っ張り出してきた。
丈夫な構造らしく、茉莉さんはそれに腰掛けていた。
「そうですよ、商売道具」
「なるほど……さっきの死人の話なんですけれど、悪霊というからには取り憑いて相手を殺したりしちゃうんですか?」
アイスを囓っていた最中の茉莉さんは「ないない」というように手を振った。
「んっ……人の命を絶つ程強い悪霊なんて、それこそ数十年や数百年も恨み辛みを蓄積した怨霊でないと。一年そこらでは軽い幻覚や幻聴を見せるのが精一杯です」
「へぇぇぇ、例えば惨殺されちゃったーとか、ものすごーい恨み持って亡くなった場合もですか?」
「むしろそれぐらいの恨みがないと死人にはなりませんよ」
ちょっと想像してた悪霊と違っていたので拍子抜けした。
「ただ、死人のやり方は結構陰湿で、直接じゃなくて間接的に害がある場合が多いんですよ」
「間接的? 脅かすとか?」
お化け屋敷の中でわーっと物陰から出てきた所に驚いて、友人が腰を打ったハプニングを思い出して笑い出しそうになった。
「脅かす……そういうのもありますね。階段の上とか、電車のホームとか」
「それ、洒落になっていませんよ」
「いえいえ、本当です。あと幻聴で自分の悪口を聞かされるとか、見えないものが一瞬みえてしまう幻覚なんてのもありますね」
「割とみみっちいですね」
「そんな事ありませんよ? 例えば友達の声で悪口を耳元で囁かれて、その人は友人に問い詰めるとそんな事言ってないと答えます」
「はぁ」
「それでも延々と耳元で聞かされるとどうですか? 晶さんはその友達の事を信じられます?」
想像してみると地味だけれどかなりキツい。疑心暗鬼になって友達関係が崩れると思う。
「それが一人でなく複数の声が聞こえるようになると、次第に追い詰められて最悪、自分から命を絶ちます」
「自殺……そうですね、周囲から陰口を言われて、からかわれていると思っちゃったらそうなるかもしれない」
「割と人の心って脆いですからね。理由のわからない自殺って、死人が絡んでいるって結構あるんです」
-よく判らない事故死、突然の心臓発作や自殺、そんな事件のいくつかはあなたの知らない類の仕業だよ
以前、セレクトさんに言われたことを思い出す。
「そういう死人って結構出たりするんですか?」
「出ますよ。もしそれが原因で自殺すると高確率でその人も死人になります。それが繰り返されたりという話もありますし、通り魔になって無差別……とかね」
「そうなると、放おってはおけませんね……なるほど、判りました」
アイスバーの棒には「ハズレ」と書いてあった。
「そうえいば晶さんの事、聞いてもいいですか?」
「私ですか? はい、どうぞ?」
「高校1年生……でしたっけ? どこの学校?」
「恵比寿にある聖母女学院ってわかります?」
「うわ、超お嬢様学校じゃないですか!? もしかして霜鳥さんってお嬢様!?」
アイスのハズレ棒を咥えたまま、手で「ないない」と答える。
「一般家庭でしたよ。学院はお母さんが通ってたから進められてですけれど、両親が去年亡くなって。」
「あっ、ごめんなさい……悪気があった訳じゃないの」
「いいえ、両親が亡くなったのは事故ですし、もう立ち直ってますから。茉莉さんの学校ってどこですか?」
「品乃川女子ってわかる?」
「超進学校じゃないですか!? 茉莉さんがお嬢様じゃないんですか」
「まさかぁ。友達からは入学できたのが学校の七不思議に入るんじゃないかって言われてるよ」
「あそこは偶然で入れる学校じゃないから茉莉さんの実力ですって」
「そうかなぁ……あ、そうだ、よかったら友達としてもつきあわない? なんか晶さん、話しやすくて他人って感じがしないの」
「ええ、是非ぜひ、メールとSNS交換しましょう」
スマホでそれぞれの情報を交換しあって笑う。
出会った時は年上でお店を一人でやっているから大人びた感じがしたけれど、話をしているうちに同い年ぐらいの友達感覚になってきた。
「あと晶ちゃんって呼んでいい? 私の事は茉莉でいいから。 なんだか「さん」って呼ぶとお客さんみたいで」
「いいよ、茉莉ちゃん」
「ありがとう、晶ちゃん」
思いがけない所で友達ができてしまった。
アルバイト先は同年代の人がいないし、よくよく考えたら学院以外での友達って初めてかもしれない。
それにしても、最初に会った時と印象が随分変わった。こちらが素の彼女なんだろうと思う。
「茉莉ちゃん、今待っているのは先週占いした人なんだよね?」
「うん、占ったあとにおかしな事があったら翌週ここに来てくれれば助けるよって言っておいたの……何もなければよしなんだけれどね」
「ふーん……ねぇ、死人ってゲームみたいに触られたり斬られたりとか、しちゃうもの?」
茉莉ちゃんが口元に手を当てて思案顔をする。
「うーん、怨霊まで成長すればって感じかなぁ……そもそも憑依していないと実体がないから、直接触れられるって余程の想いのエネルギーが強くないと駄目なんだ」
「茉莉ちゃんはそういう怨霊は見た事とかあるの?」
「見たことはあるけど退治をした事はないよ。新宿にいる魔女総掛かりの時に呼ばれて、追跡の手伝いをしただけ」
「新宿の魔女の総掛かりで!? そんな大事だったんだ」
「ほら、一昨年の冬に西新宿の連続通り魔殺人事件あったでしょ? あの犯人って怨霊に取り憑かれた人だったの」
「あ、それ私知ってる。芸能人のお母さんだった気がするけれど、へぇぇぇぇぇ!」
「あまり詳しくは聞いてなかったけれど、海外から持ち込まれた何かが原因だったみたい」
かなり長い間、ワイドショーでクローズアップ報道されていたので覚えがある。
大々的な報道の影にそんな裏側があったと知ると、普段起きている事件ですら、怪異が絡んだ事だったのだろうかとすら思ってしまう。
「その時は道玄坂からも数人来てて、それでセレクトさんに会ったの」
「そうなんだ」
怨霊vs新宿と渋谷の魔女連合がどんな闘いをしたのか興味はあるけれど、私では役に立たないだろうなぁとぼんやり考えていた。
「あの時は案山子が横やりいれてくるし、何人かの魔女も被害にあって大変だったなぁ……あ、そのお陰もあって伝説の炎の魔女にも会えたんだ」
「伝説の魔女? セレクトさんみたいな?」
「あの人ってそんなに凄い人なの!?」
「え?」
「え? 私はてっきり魔女の仲介をする人だとばかり思ってた」
初めて会った時は不思議な本を開いて私を助けてくれたけれど、その後はあの部屋に籠もって何かの本を読んでいるかゲームをしているかお茶を飲んでいるイメージしかない。
てっきり外に出たら凄い能力を発揮したかと思ってたけれど、人前では見せない事情でもあるのだろうか。
「あぁそうだね、引きこもりで確かにお茶ばっかり飲んでるよ。それで炎の魔女さんて何者?」
御免なさいセレクトさん。
「炎の……ごめん、話はまたあとでね。来たみたい」
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