第2話 The.死刑

日本国の最高刑は死刑である

これは公然の事実だ

どこが死刑のボーダーラインかは

私は知るよしもないが

歴代の裁判の判例を見れば

何となくわかるのだろう

皆さんは死刑という制度に

賛成だろうか

反対だろうか

私は反対だ

これまでにたくさんの

事件があり

事件の数だけ

被害者と加害者がいる

被害者の中には

命を奪われた人もいるだろう

命を奪った加害者の

命を奪うことによって

罪を償わせる

これが死刑

最も非文明的な制度だ

これは単なる復讐法であり

罪を償っているとは思えない

二人殺しても

償う命が一つでは

天秤は釣り合わない

死刑という制度では

罪は償えきれないないのだ

さらに言うと

死ぬことが償いになる

という考えが私にはわからない

なぜなら

死ねば現世のことなど

気にならないからだ

死後の世界があるならいいが

実体の確認の仕様がなく絵空事に近い

生きている限り

犯した罪の重さ分

監視の目にさらされる

生きにくくなるのだ

死ぬということは

現世からの解放を意味する

故に償いとは程遠いと私は考える

ではどうすればいいのか

私の考えは

死刑ではなく

終身刑にすべきである

人命を奪うという

非人道的な

行いをしてるにも関わらず

一般人と同じ

人権を保障する必要はない

だからといって殺してしまえば現世からの解放となる

私は復讐法には賛成だ

だが死という復讐の仕方はナンセンスだと言ってるに過ぎない

私が求めるのは

国内にパノプティコンを建造し

独立した犯罪者だけの社会を作り

国に貢献させるということだ

死ぬまで強制労働させ

パノプティコン内に農場を作り自給自足をさせる

そこを軍隊が管理し

徹底した管理のもと生活させる

犯罪者を兵隊にするもよし

危険であれば死なない程度に傷めつけ反省させるもよし

非人道的行為に対して非人道的な対応を持って制する

どうせ復讐法的な死刑制度なのだから

これも大差ない

だが金がかかる

故に私の案の実現は難しい

だから遺族が刑罰を選ぶというのもいい

まぁほとんど殺すと思うが

私からすると死とは

生きることからの解放であり

生きることからの唯一の逃亡手段だ

だからこそ人殺しを

殺して生きることから

解放するわけにはいかない

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