第2話 陰謀!?
停学期間が終わり、俺は学校に戻った。
クラスに入ると、皆がいきなり話しかけてきた。
「おぉ、新垣!帰ってきたね!」
はぁ、、とため息をつきながら
「ご心配どうもありがとう。いやー、実に退屈だったね」
と一応言っておいた。
自分の席に座っていると、イツメンの榊原彩音、岩井花音、山川義之、工藤健太、金谷勇太がやってきた。皆どことなく落ち着かない様子だった。そんな中、金谷が切り出した。
「慎二、ちょっといいか?」
「うん?」
「実は、お前のこの件、ある噂が流れてる。」
「ある噂?」
「そうだ。いわゆる"生徒狩り"というものらしい」
「生徒狩り!?」
初めて聞いたその名前に、俺は思わず声を大きくしてしまった。
「ああ。教師が自分達の地位を守るために、お前を利用したっていうこと」
「俺を、、、利用」
俺はショックだった。要は誰でもよかったのだ。生徒や保護者に有無を言わせないために。
榊原が言葉を引き継ぐ。
「しかもあんたは、こんな鬼畜な校則を全く破らなかったじゃない。そして最近、生徒による校則の規制緩和が生徒会でも争点になっているでしょ?だから、それを抑制するために生徒に見せつける必要があったってこと」
「ちょっと待って。それはあくまで噂でしょ?まだ、そこまでわからないよな?」
すると、今度は山川が話した。
「慎二、嫌かもしれないがこれを聞いてもらえるか?」
そう言って、山川は俺に電子辞書を手渡してきた。俺は黙ってイヤホンをつけて電子辞書の音声再生ボタンを押した。
聞こえてきたのは、何やら会議中のようだった。
「この学校の生徒が今まで受け継いできた伝統をあの生徒達は、壊そうとしています。校則緩和など言語道断!1度緩和したら一気にこの学校は、落ちぶれた学校になってしまいます!ですから、学校の力を使って生徒達を押さえつけましょう!」
「では、この意見に反対する方は、挙手を願います。、、、いませんね?では、可決とみなします。」
、、、間違いない。これはこの学校の職員会議だ。提案しているのは井田だ。
でも何故これが、、、?
「これって、職員会議だよな?何でこんなものが??」
「俺が盗聴器を仕掛けたのさ。それを録音した」
そう言ったのは工藤だった。他にも職員室の至る所に盗聴器が仕掛けられているいう。
すべては、この学校のせいなのだ。俺は何も悪くないのだ。そう考えると、猛烈な怒りが湧いてきた。そして、からだが震えてきた。許せない。我慢ならん。言語道断だ!!
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