第四章 またしても精神病

第162話 精神病者扱い

 兄から携帯に連絡が入りいきなり「お前弁当を作るのが嫌になったのか?中村からお前が会社を立ち上げると聞いたぞ。お前のやろうとしているスポンサーにはならない。精神科で見てもらう」と言い電話を切った。


 中村に連絡すると「日の出屋は二人で一つです。末永く仲良くして下さい」と言った。


 また精神病患者扱いか!僕の事はほっといて欲しい。 


 しかし兄には僕を管理する義務があるのだ。僕の身元保証人は兄だ。僕が何か問題を起こせば全て兄の所に行く。


 僕はおとなしく精神病院に入院する事にした。


 入院先は、初めて入院した鶴が丘クリニックだ。この病院も建物を建て替えホテルの様になっていた。


 税理士の先生から「今日打ち合わせだよね。どうするの?」と聞かれ「すみません今日は中止にして下さい」と言い電話を切った。


 精神病院に入院しているとは言えない。


 Sさんの代理人から連絡が入った。僕は最悪、鶴が丘クリニックで打ち合わせをするつもりでいた。 


 将来、日の出屋が大きくなりマスコミを使い何かするときの練習にしたかった。


 しかしこの行動も兄に察知された。


 兄から連絡が入り「お前まだ何かしているだろ。これ以上迷惑かけるな。おとなしくしていろ」と言った。


 話も聞いちゃいけないのかと思ったが代理人に連絡して辞退した。


 僕は某テレビ局の企画部の人と名刺交換していて、日の出屋のドキュメンタリーを作りたいと考えていた。


 いつでも連絡して下さいと言われていた。

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