第122話 アキレス腱断裂

 僕はバスケットの東新電気引退後、遊びで川崎市民大会に出ている「キャッツ」と言うチームに参加していた。


 練習で五対五のゲームをしている時に「パチン」と切れる音が体育館に響いた。


 僕の左足だった。切れたという自覚が有り、コートサイドに倒れた。痛みは無い。ただ左足の力が入らない。


 アキレス腱が切れたとすぐに分かった。まわりで見ていた人たちも、切れる音が聞こえたと言っていた。


 救急車が来て病院に搬送された。診断は左足アキレス腱断絶。


 兄から、バスケットはケガをするから禁止だと言われていたのを隠れてやっていた。


 松木から聞いた話だと「昇はもうクビだ!」と相当怒っていたそうだ。


 兄は怒って見舞いにも来なかった。


 澤田さんは、工場が病院に近く毎日の様に顔を出してくれた。


 一か月以上、車いすの生活になり健康がいかに大切かを教えてくれた。


 ギブスを付け松葉杖を使い歩ける様になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る