第1章 2話 幼なじみとの再開
入学式の次の日、優人はいつも通りに学校に来ていた。
教室のドアを開けると、中にはまだ一人の生徒しか来ていなかった。
(早く来すぎたか... ...)
優人が席につき、本を読んでいると以外なことに、教室にいたもう一人の生徒が話しかけてきた。
「えーっと、君、優く... ...ゴホン、雨宮君だよね?」
どうやら気まずくなって話しかけてきたようだ。
(なんか聞き覚えのある声だな... ...何か懐かしいような... ...)
優人は声の主について思考を巡らせた。
「もしかして、
優人が思い当たる声の主の名前を言うと、
「うん! そうだよ! 何年ぶりかな? 元気だった?」
この少女の名前は
「10年ぶりだな、てゆうかさっき優くんって言いかけただろ、俺をそう呼ぶのはお前しかいないよ」
久しぶりの再開に優人も驚いている。
「えへへ... ...ゴメン、懐かしくて、つい」
子供っぽい呼び方をしたことを謝る時雨。
「別にいいさ、お前になら」
優しく言葉をかける優人。
優人がここまで人と打ち解けるのは珍しいことである。
「えっ!? あ、ありがとう... ...」
優人の言葉に耳まで赤くなる時雨。
だが優人はそれに気付かずに話を続ける。
「それに、お前自信子供っぽいからその呼び方の方がしっくり来るしな」
「むぅーー! ひどいなぁ全く!」
優人の発言にプクゥーと膨れる時雨。
「あはは、ゴメンゴメン」
それから二人は、今まで何があったかなどを笑いながら話した。
途中、教室に入ってきた生徒に何度も『え? 学校始まって二日なのに何でお前らそんなに仲良いの?』
見たいな顔で見られたが結局、担任の灯火先生が来るまでずっと話していた。
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