3-11
アリア達の
だがもう一つ重要な仕事を
「生きているのか?死んでいるのか?捕虜となって捕らわれたのか?単純だがそこからが知りたい。生きておいでなら早急に救助に向かいトルプ殿をお助けせねばならない、捕虜の場合は状況を見極め対策を立てねばならぬ。もし死んでおられるとしても遺体が回収できれば「復活」の道が見えてくる。」
「貴様達を使うのは、今、我らは守備を固めなければならないからだ。調査のために兵を出し、各個撃破されてはたまらん。すでに駐屯地にには伝令を走らせ、増援を要請している。貴様らとはほぼ入れ違いだ。」
「常であればこのような事に兵を割くことは出来ない、誰の息子であろうが、帰還できないのであればそれほどの脅威が存在すると考えた上で、戦域全体の行動を考えねばならないからな。」
「以上は建前で、次からは実質的な話だ、まずトルプ殿ほどの戦力を失うのは惜しい。仮に戦死されたとしても、「英霊の奇跡」を頼れば「復活」がかなうかもしれん。ならばトルプ殿の御遺体が必要になる。たとえ「
「次にこれは私の感であり、確信に近いが、トルプ殿は生きておられる。戦いで敗れ、部隊は壊滅しただろう。だがそう簡単に死ぬとは思えない。「
「捕虜となった可能性についてだが、これも無いとは言い切れない。敵の出方次第でその事が判明するだろうが、例えそうだとするなら、敵方の姦計に利用される前にこちらが事実を確認し、対処の手を打たねばならない。」
「どちらにしろ、今、トルプ殿がどうしておられるか正確な情報が必要なのだ。「八脚馬」の後継とやらの恐ろしさは初手で十分に判った。だが詰めが甘い、せっかくの一突きも後続がなければ意味をなさない。急所に叩き込むなら別だが、壁に穴一つ開けても大量の水がなければ決壊はしない。」
「お前たちにへの頼みは、砦の様子を可能な限り探る事、そして消息不明の部隊がどうなったか?それを調べることだ。重要なのはこの二点、それを最初に申し渡しておく。仮に生存者がいてそれがトルプ殿でなかった場合、その生存者を連れ帰る事が重要となる。」
「危険な任務であり、貴様では荷が勝過ぎる事は十分に承知しているが、動かせる兵の余裕が今現在は無くてな。一両日中にこの状況は改善されるであろうが、その一両日の時間がトルプ殿の運命を左右する。」
「ここまでの話で良く解ったと思うが、俺はリスクを払わずに可能性を見出そうとしているだけだ。この仕事を受ける、受けないは貴様らの考え次第ということだ。もし成功ないし、何らかの結果を残せば互いに大きな利益を得られる。だが私にとって貴様らが全滅したとしても、特に失うものは無い。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます