第2話 陰の上相談所。

「ふぅ〜」


寒さに震えながら、年寄りじみた。声を漏らしながら部屋に入ると、嫌味がましく声が聞こえる。


「ちょっと遅くないですか!ギリギリじゃないですか!もっと早く行動できないんですか⁉︎」

この背は低いくせに気が大きいのは、如月 安海キサラギ アスミなんや感やあって、うちで事務系をやってもらっている。いろいろとできて抜け目ない。おじさんに気を許してるからうちで働いてるのか、気が立っているからうちでやかましくしてるのか。時々わからなくなる。


「いいでしょう〜別に時間に追われてるわけでもあるまいし、早く行動したってうまくいくって決まるわけでもあるまいし」


「少なくとも、確実に行動する時間は取れます!慌ててたらあたまカチンコチンで、上手くできるわけないじゃないですか!社会人らしく前以てか行動してください!」


手厳しい事で…

「その時間は準備が必要な場合だろう?安海ちゃんとの語らいに、前準備なんていらない!さあ、真実の…

「語らいじゃなくてミーティング!それにそんな土台のないような言葉、私は受け付けません!」

…ですよねー」

華麗にスルーアンドアタックされてしまった。おじさんのライフが30%くらい削られました。クスン…


そんな感じの語らい。もとい、やりとりをして外の寒空に負けない雰囲気づくりをして、この"陰の上相談所"。自称 何でも屋を経営?している。現状2人しかいない。こんなラブコメでも展開しそうな状況だと思うのだが!安海ちゃんは釣れない。


「ちょっとタバコはやめてくださいよ。いつまで咥えてるんですか」

安海ちゃんが煙たそうな顔で言ってくる。

「えぇっと…これシュガーレットです。はい。」

喫煙なんてこれぽっちもした事ないですよ?はい。でも、タバコ吹かす仕草はちょっと様になるよな…とか、思ってませんよ?シュガーレットが美味しいだけです!

「え、じゃなんで臭うんですか?やめてくださいよ。そんな見え透いた嘘」

ひどい言われよう。なんだろう俺何かやらかしたのだろうか?


「喫煙したとこなんて1回も見たことないよね?まして、ここら辺に喫煙所もないよ?煙の匂いなんてしないのわかってて言ってるよね?」

不審がって嗅いでいる。安海ちゃんも可愛いまる。

「あ、タバコじゃなくて加齢臭ですね。納得。」

「納得しないでえぇぇぇえぇぇ…」

そんな…加齢だなんて…み、認めない‼︎


そんな騒ぎの最中。久しぶりに事務所のドアが開いた。

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