145冊目 死の想い方のいろいろ

 どうも、吾輩です。

 本の感想2冊目。


 今回は大変有名な本を取り上げようと思う。

 有害図書にも指定された「完全自殺マニュアル」だ。タイトルだけは知っているという方も多かろう。

 不謹慎極まりないが、読み物として大変面白いのである。吾輩の愛読書だ。嫌な奴だなあ。


 タイトルの通り様々な自殺方法、その利点やリスクを、具体的な事例を交えながら解説していくとんでもない本である。使い方によっては創作にかなり役立ちそうだと思ったのは吾輩だけだろうが。


 何を役立てるかというと……死因だ!


 自殺の方法という事は「この自殺方法ならこれがこうなって死ぬ」と説明されているわけだから、殺人事件ネタなんかに使えそうだと思うのだ。

 どのくらい出血したら死ぬのか、どのくらい息が止まったら死ぬのか、死んでいくまでの過程はどんなか。毒物の解説も豊富だ。発行が1993年とかなり古いので、今では成分や配合が変わっている薬もあるだろうがそこは調べれば何とでもなる。フィクションならぼかしてしまうという手もある。

 また、各事例では自殺者がそこに至るまでの経緯も綴られている。自殺を考えるまでの苦境、不幸、直前に綴った遺書の内容。普通の中学生から著名な芸能人まで、様々な境遇の人物が死にすがってしまうまでのストーリー。不謹慎には違いないが、興味がわいてはこないだろうか。

 推理もの、事件ものを描く方は手元にあると意外なところで役に立つかもしれない。

 ただし所持しているのを家族や知人に知られると余計な心配をさせるかもしれない。管理には気を付けよう。 


 最近字数が少ないので蛇足でも。

 この本をモチーフにしたと思しい「完璧自殺マニュアル」なる本が言及されるゲームがある。その名も「ジサツのための101の方法」という成人向けPCゲームである。タイトルの通り、前半は自殺にまつわるエピソードが多い。中盤以降もヒロインのひとり、カンナが行っていた残虐な行為や自殺への関心がどこから来たのかにまつわる重要なエピソードが語られたりと、いろいろ考えさせられるゲームである。性的な描写のみならずグロテスクな描写やいわゆる電波なシーンも多数登場するため、調べるのは自己責任で。

 もし調べたなら、レビューサイトや個人サイトの感想・考察などを多数拾うことができるだろう。ただし、ゲーム自体の入手は古いこと、プレミア付きであることを考慮するともはや困難に近い。

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