66冊目 「かわいい」を信じるな
どうも、吾輩です。
腐女子が言う「かわいい」を信用してはいけません。
「このキャラがすっごく可愛くて」と作品を誰かに進めるも、すすめられたほうは全く可愛いと感じられない。
オタクと一般人ならなおさらであるが、オタク同士でも起こりうる現象である。
以前どこかで「女性のいう”かわいい”は”食べ物に味がついてる”レベル」という表現を見たことがある。とにかくなんでもかわいい。かわいいを連発する女性を揶揄しての言葉だろう。
話を腐女子に絞るが、腐女子は己が萌えるキャラクターならかわいいのである。容姿は関係ない。むくつけき大男であれ、貧相なおっさんであれ、それどころかゴジラであれ石油コンビナートであれ戦車であれ、それが当の腐女子にとって萌えるならば「かわいい」のだ。
その「かわいい」キャラクターがしていることもいちいち可愛く見えてしまう。典型的な萌え仕草ももちろんかわいい。「推しがタバコ吸ってる! かわいい!」「推しが頑張ってる! かわいい!」のような比較的穏便な「かわいい」もあるが、ここを突き詰めていくと「推しが拷問してる! かわいい!」「推しが大量殺戮の指揮取ってる! かわいい!」という言っている本人もよくわからない事態まで発展してしまう。仮にその推しが絶世の美男子ならまだなんとなくわかるが、髭面のオッサンだったりそもそもあからさまに人間ではない生物だったりすることもままある。どうしてこんなになるまで放っておいたんだ。
なお吾輩の推しは機械を叩いて直そうとしたり、悪役なのに車検を通してあったり、部下には厳しいくせに自分は平然と煙草の吸殻を床に捨てるあたりがかわいい(※1)。
また別の推しは「使用人にすべて任せてあります」という顔をしていながら炊事とベッドメイクをこなしているのがかわいいし、働かない手下の代わりに獲物をとってきてあげるあたりがかわいい(※2)。
※1 吾輩の推し
おなじみゾル大佐。
撮影に使用した車が関係者の方の私物だったそうで、車検のシールが貼ってある。
一部の特撮ファンからたまにネタにされる。
※2 別の推し
おなじみドラキュラ伯爵。
序盤、グルメ紀行の記者みたいになっていた主人公をして褒められるほどのローストチキンを焼き上げる腕前。
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