第2話ダメ男ライフ
第2話
入学して1年たった訳だが相変わらず、友達は出来ないし、彼女は出来ないし、追試になるし、遅効はするしで
ダメ男は治っていない…
それどころか、同じような日々を同じように過ごしてるだけだ。
「なにもねーな~」
おっと、心の声が漏れてしまった、
まぁ、聞かれても茶化してくるような友達もいないんだけどね!テヘペロ
はぁ…虚し
すると、教室中から「ギャハハ」とか、「グヘヘヘヘ」とか「アヒヒヒ」とか笑い声が聞こえてくる、心底羨ましい、なんせこのクラスでリアルに友達がいないのは本当に俺だけなのだ、
このリアルっぷりにはいつも「リアル、リアル」言ってる出川もビックリするだろうなとか、くだらない事を考えながら耳にイヤフォンを付ける。ホームルームが始まるまでの毎日の待ち時間の日課だ。
そして、Twitterの友達(公式アカウント)の呟きを見ながら先生を待つ!
ひたすら待つ!
先生!まだですか!はやく!
と、席に座りながら黙々と携帯をいじりながらテレパシーを送る。
すると!
先生が教室に現れた
「ホームルーム始めるぞ!」
よし!これで今日の地獄の時間第一関門は突破だ。
ホントに苦しいよ、友達のいない学校生活…
つまり、こんな生活をしてる俺にはフラグも世界を救うミッションも雪ノ下雪乃も現れない訳だ。
どうだ?悲しいだろ?ワイルドだろ~?
こうして、なにも代わり映えのしない授業が始まった…
「キーンコーンカーンコーン」
4時間目がおわり昼食の時間だ
俺は友達がいないため一人で自分の机でご飯を食べる(もちろんイヤフォン着用)今日の弁当は唐揚げが入っていたため少しテンションが上がった…
どうだ?
悲しいだろ?
こんなことでしかテンション上がんないんだぜ?
そして昼休みも終わり、午後の授業へと入って行く
午後は楽な教科だな、少しバレないように携帯でもいじるか、
某仲間と協力引っ張りハンティングゲームを一人で始める、
か、勘違いしないでよね…協力しなくても勝てるんだから!
別に寂しくなんかないんだからね!
と、くだらないセリフを思っているうちに午後の授業も終わり、帰る時間となった。
どうだ?このフラグどころか、人と接する機会すら無い
死角無しのこのダメ男ライフ!(別名ボッチライフ)
この生活に女の子はおろか、人の入ってくるスペースなど無いのだ!
しかも、こんな生活を5年もしてるから勝手に自分はクールキャラだと思い始めてるからね、漫画のサ○ケとか、
赤羽カ○マとかと同じ人種だと思ってるから!
思い込みって怖いね!
そんなことを考えながら、イヤフォンを付けて帰ろうとする
ハハッ、もう一人でいすぎてなんか逆にスゴくない?
これ、もはや戦争とかに出兵しても誰も俺に気付かずにあっさり戦局変えられるぐらい、強いんじゃね?
あれ?もしかして俺ガンダム?一人で戦局変えられちゃうとか、もう地球連合軍に就職しようかな…
はぁ、くだらねぇ
帰るか…
教室を出て、昇降口に向かっていく
靴を履き替え、校門を出る
外は以外にも明るく、少し肌寒い
けど、あと少したったら夏になって、
秋になって、冬になって、死んでいくんだろうなぁー。
あれ?人生終わった?おかしくね?
また、春が来るとかじゃなくて?
終わった?
お前には春は来ねえってか?
あちゃー!これは一本とられました!
な?俺ってダメ男だろ?
別に死ぬ勇気もないくせに、頭ではこんなこと考えてんだぜアホだろ?
と、いつものように徒歩15分の家に着くまでの間、脳内コントをしてると
もう、家だ
よしっ!今日もしゃべれなかったな!
「ただいま」
シーーーーン
ん?誰も帰ってきてないのか?
取り合えずリビングに行くか
ガチャ
「誰かいる~?」
シーーーーン
いるんだけどな~
妹が
ん?妹いたの?だって?
もちろんいるぞ
無視されてるけど
すぅぅぅぅ
「ただいまーーー!!!!!」
「聞こえてるんだよ!」
「聞こえてて無視してんの気付け!クズ」
この、俺をクズ呼ばわりする女が俺の妹 世田 咲穂(せた さきほ)だ。
こいつの最近の名言は!
「DNAからやり直せば?」だ!
なかなか、キツイだろ!✴
まぁ、これでも大切な妹だ
将来的に助けてもらうために(主に金銭面)ちゃんと、優しくしている。 「ただいまって言ってくれよ~」
「これでも兄貴だぞ?少しは尊敬してくれよ!」
「あんたのどこに尊敬したら良いのよ!ゴミ知能底辺人間!」
おっとー、さすがに傷つくよ、ひどくない?兄貴なんだけど?確かにダメ男だけど、もっとオブラートに包んでくれても良くない!?
ほらっ、「これから、どんどん成長できる伸びしろのあるお兄ちゃん!お帰りなさい!」とかさ…
いや、逆にこんな感じで言われたら気を使われてる感じで、お前には伸びしろしか無くて、逆になにも出来てないよっ!て言われてる気がするな、
伸びしろですね!
おっと、本田圭佑が出てきてしまいました失礼しました!
まぁ、こうやってストレートに言われた方がダメ男には効くだろうし。
これでもこいつ、意外と優しいしな、飯はなに食べたいのか聞いてきてくれるし、俺の大好きなオレンジジュース切れそうになると買ってきてくれるし、朝起こしてくれるし
あれ?ギャップ萌えしそう
取り合えず妹との関係は会話ほどヒドイものじゃないってことだ、
あと少したてば、両親も帰ってくるしな。 こんな感じで学校から家に帰ってくるまでの流れなんてこんな感じなんだよな、
あれ?喋ったの咲穂だけじゃね?
おいおい、もうダメ男ライフ爆走しすぎでしょ!
やばくね? ダメ男暴走族組長やれるわ
てな、感じで俺の1日は終わっていく…
悲しいね!✴
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