第245話 魔女のいない露天風呂
翌日。
ランニングして朝御飯を食べた後。
女性陣は揃ってお出かけしてしまった。
内容は『風遊美先輩がお勧めする全国スイーツの店めぐり』。
典明まで食欲に負けて同行。
残っているのは修先輩、ルイス先輩、ロビー先輩、僕の4人だけ。
こういう日も珍しい。
なので午前中から露天風呂なんてやってみた。
実は露天風呂、自分で改装したくせにぬる湯以外は体験した事が無かったのだ。
修先輩もルイス先輩もそうらしい。
修先輩はぬる湯とたる湯、ルイス先輩はたる湯しか使った事が無いそうだ。
そんな訳で露天風呂の施設体験。
まずは歩行湯から。
これは深さ1.1メートルで一周16メートルの回遊型の湯だ。
MJ管で常に流速1メートル程度になるよう流れている。
特にトドが多い日とかその翌日とかに人気のある湯だ。
歩いてみると結構流れの抵抗がある。
確かにずっと歩いているとそれなりのダイエット効果がありそうだ。
ぬるめとは言えお湯なのですぐに温かくなるし、流れの抵抗もかなりあるしで。
うん、これはなかなか優れ物。
5周したら本当に汗が出てきた。
そんな訳でちょっと涼みにクールミストへ。
これはサウナと歩行湯の間にこの前僕が作ったオープンデッキ。
ここに人がいるとその魔力で涼しいミストシャワーが出る仕組み。
うん、歩行湯の後だとさっぱりするな。
でも出来ればこの辺にシャワーそのものがあると便利かな。
サウナから出てくる場所でもあるし。
シャワーの場所はどうしよう。
デッキはそこそこ広い。
でも寝転がることを考えたらこの上はパス。
シャワーはその前の広場にスティック状に立てた方がいいだろう。
そう思いつつ今度はサウナへ。
ここは広さ縦3メートル横3メートルで気温90度湿度10パーセント以下。
まあ外気を魔法で水分取り除き、温度を上げて入れているのだけれども。
中は入口以外の3方向が壁に沿ってベンチになっているだけの簡素な作り。
見える場所は全て木製。
でもベンチの下には遠赤外線効果を狙って溶岩から出来た石が入っている。
座ろうとしたら木が熱い。
最初はぬらして蒸散熱で下げないとならないのか。
外から木桶で水を汲んできて椅子をぬらし、そして再度座る。
うん、暑い。
僕向きじゃ無いな。
でもどれくらい我慢できるか試してみよう。
それなら大きい時計があると便利かな。
秒針がわかりやすい奴。
結局60秒数えたところで撤退。
暑いのは苦手だ。
出たところでクールミストが吹いてくる。
あ、これは気持ちいい。
でもやっぱりシャワーも欲しいな。
予備資材で作れるかな。
ちょっと洗い場のシャワーで汗を流し、今度はミストサウナへ。
大きさはサウナと同じ。
でも椅子と床が石製で、内部は50度のミストを吹き付ける設定。
ミストは中の魔力を感知すると起動する仕組み。
うん、こっちの方が普通のサウナより好きだな。
確かに肌に良さそう。
女性陣の人気が高いのもうなずける。
じわじわ温かく、暑くなってくるけれど気持ちいい感じ。
ただ中に椅子を流したりする用のシャワーがあると便利かな。
ここの温度だとシャワーの器具に触れても火傷はしないから。
場所は左右にあれば全部に届くかな。
そのうちやっぱり暑くなってきたので撤退。
今度は寝湯へ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます