番外編その二十七 「党首討論」

 ――総選挙前――

 秘書さん

「以上で党首討論のレクチャーは終了です。本当に大丈夫ですか総理。テレビ中継もされるんですから、総理の言葉一つで政権交代して、我が醤油拉麺党が都落ちしてもおかしくないんですよ……」


 小池さん

「大丈夫よ! あたしと目本国民を信じなさい!」


 司会者

「貴党のスローガンをお話ください」


 味噌バター党

「『味噌の味を守りつつ、バターを加えた国家を実践します』です」


 豚骨針金党

「『豚骨』! 『針金』! 『替え玉への責任』! 以上!」


 坦々メンマ党

「『担々麺を支持する国民多数の合意と中華料理店の過半数をもとに、メンマ主義をめざす国家をつくる』で~あります!」


 醤油拉麺党

「えっとぉ……『おいしい醤油拉麺を食べて、自由にのびのびと暮らすことができる国』だったかしら? 人間、おいしい醤油拉麺を食べる生活ができればね、多少何かあっても何とかなるものよ」


 司会者

「貴党がこれまで取り組んできた政策、活動をお話ください」


 味噌バター党

「『ざる・ころ問題』です」


 豚骨針金党

「『ざる・ころ問題』以上!」


 坦々メンマ党

「『ざる・ころ問題』で~あります!」


 醤油拉麺党

「う~んとね、イヴァンカとお茶して、トランプとゴルフしてステーキを食べて……あ! そうそう、冬季オリンピックの時、ペンス副大統領に醤油拉麺をごちそうしてあげたわ! 結構気に入っていたみたいね!」


 ――総選挙後――

 小池さん

「バンザ~イ! 我が醤油拉麺党の大勝利ね! やっぱ党首討論時のあたしの力説が国民の心に届いたおかげよね!」


 秘書さん

「総理の怠慢な返答以上に、野党が勝手に自爆したとしか分析のしようがないんですが……」 


 ※作者注

 実在の政党のスローガンを元にしています。さて、どこがどこでしょう?

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