三噺

「ほら、魔王様なら一捻りでしょう?」

「フッ、無論そうだ。たが!こんな雑魚ごときに我が行くのも過剰戦力であろう。故に、側近に譲ってやろう!」

「いえいえ、わたくし魔王様の格好いいと見てみたいです」

「いやいや、側近が!」

「魔王様が、是非に!」

▶壁にへばりつく"黒き漆黒の名前は言ってはいけないあの虫"をチラチラ見ながら言い合う魔王と側近。


「早く逝ってください!」

「お前ッ!文字が……って!」

▶イライラがピークに達した側近魔王を蹴り飛ばした。


「飛んできたァアーー!!」

「このッーーー!」

▶その反動により、"名前は言ってはいけないあの虫"がその羽を小刻みに動かし飛び立つ。


「エクスプロージョン!!」

「いや、威力強すぎであろう!」

▶名前は言ってはいけないあの虫は消滅し、魔王城の執務室も共に消滅した。

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