第6話 告白

そんな毎日のやりとりの中で、私のりゅうに対する気持ちはますます大きくなっていた。私と私の毎日を、変えてくれた特別な人…言ってみたら、りゅうは私のヒーローみたいな人だと思っていた。


「ねぇ、本当の私を知った時…どう思った?」


「やっぱりね… って」


「どういうこと?」


「なんか背負ってるなーと思ってたから」


「受け止めてくれて、ありがとう。」


「おう」


「ねぇ、りゅう…」


「何?」


「スキ」


「…」


「だからどうにかなりたいとかじゃなく、今の私の気持ち」


「ありがとな」


確かにそうだった。好きだからどうしたいとか、どうにかなりたいというものはなかった。それ以上でもそれ以下でもなくて…。自然とそう思い、口にした言葉だった。


それからもりゅうは、変わらず接してくれた。二人のアカウントも順調だったし、たまにはケンカみたいになったこともあるけど、「ごめんね」と言うと、「良いよ」と言ってくれた。そんなやりとりが嬉しかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る