第2話 繋がり
りゅうと話すことは、日課になり、そしてまた私の生活を楽しいものにしてくれた。それと同時に、「りゅう」はいったいどんな人なのだろう…という疑問がわいてきた。どこに住んでるの?何歳なの?何してるの?でも、一番気になったことは、私と毎日話して楽しいの?ということだった。
「私はりゅうのこと、どう思ったらいいの?毎日面白いこと言い合って、ふざけ合う関係?」
「人の気持ちって、言う通りになるの?」
「りゅうが私のことどう思ってるのか、知りたい」
「聞いてどうなるの?」
「…そうだね」
「みなこの幸せは、大切な家族と幸せに過ごすこと。でも、大切とわかっていても、現実はいろんなことがあるからストレスとかイライラが発生して、現実逃避したくなる。こうやって話すことで前向きな気持ちになれれば、皆に優しくできるんじゃない?
俺もみなこに助けられてる。」
「助けられてるって、こんな私でも役にたってるの?」
「うん」
「どんな風に?迷惑なんじゃないかと思って…」
「わかったよ。俺のこと教えようか?」
「どうしようかな…」
「教える。俺もすっきりしないから」
「わかった」
「既婚者、40代。」
「はい…。……終わり?」
「あと、何知りたい?」
「私がどんな風にりゅうの役にたってるのかって聞いたんだけど…」
「仕事は、部下100人以上いる部署の責任者してる。日頃から、責任者の立場とか良い夫でいるために、頑張ってるよ。俺にもストレスやイライラは発生する。でも、みなこの前では正直でいられる…こんな答えじゃダメかな…?
俺のこと、知らない方がよかったでしょ?」
「ううん。教えてくれてありがとう。今日からよく眠れる」
「笑
外見てごらん」
窓を開けると、三日月が見えた。
離れている私たちは、同じ時間、同じ月を見上げていた。
「ねぇ、私たち…このままじゃダメかな?」
「いいんじゃない?俺のこと怖くなければ…」
それからまた、私たちは毎日のようにメールをして楽しい時間を過ごしていた。
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