大学生
−−−20xx年4月。
高校を卒業した私は念願の星野女学園へ通うことになった。
オリエンテーションの日、友達がゼロの状態からはじまった大学生活だったが声をかけてくれる子がいてくれたおかげで良い大学生活のスタートをきれた。
ある日、高校を卒業してからはじめて咲良と遊んだ。
その日は天気も良く、とても暖かい日だったので、お気に入りの白色のワンピースに薄いピンク色のカーディガンを羽織ってルンルンしながら待ち合わせの場所へ行った。
ちょうどそのとき、咲良からメールがきていた。
咲良は先に着いていたので、いつものカフェへ先に
入っていたらしい。
『咲良!久しぶり!』
私は笑顔で咲良に声をかけた。
しかし、咲良は微笑んで『おはよう。』と返してきた。
いつもと雰囲気が違うと思ったがどこが違うのかと聞かれると答えにくいが、表情というか声に元気がなかった。
『何かあったの?』
そう聞くと、咲良は顔を下に向けたまま話してくれた。
『友達ができないの。声をかけてくれる子はいたんだけど話が合わなくて・・・。』
と小さな声でどうしたら良いかと相談をしてきた。
高校が同じだった子とは大学は一緒でも学科が違うことから会うことはほとんどないらしい。
私は、咲良の話をひたすら聞いて慰めた。
正直、そんなことかと思ってしまったのは咲良には内緒だ。
私がいくら話を聞いたとしても咲良に友達ができるのかは本人にかかっている。
咲良が動かなければ意味がないのだ。
心配しているとその数週間後にメールがきた。
友達ができたという報告と複数の友達と撮影した写真を送ってきてくれた。
***
月1で咲良とは会っていたが、友達ができたと喜んでいたのもつかの間、その友達と話が合わないと言うではないか。
『だって、みんな彼氏ができたのに私はいないんだよ?!みんな自分の彼氏の自慢とか遊ぶ約束したくせに結局、当日になって彼氏から遊ぼって電話きちゃったとか何とか言ってドタキャンされたし最悪じゃない?!』
すごい剣幕( 笑 )
『しばらくその友達と距離置いたほうがいいんじゃない?きっと別れたら咲良〜!とか言って仲良くしてまた彼氏できたらそっちに夢中になると思うけどなー。』
『そうだけど・・・。でもそうなったら友達いなくなっちゃうもん!』
咲良にとっての友達って都合よすぎて私もそうなるのかなとかふと思ってしまった。
もし、私に彼氏ができて彼氏を優先しても咲良は私と仲良くしてくれるのだろうか。
反対に咲良に彼氏ができて私との約束より彼の約束を優先されたら私はどうするんだろう。
友達だから許すのかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます