1と1で2人が同じ位置に立つ11話

始まりは私の単純な興味だった。

君の横顔が美しかったせいだ。


始まりは君に友達がたくさんいるせいだった。

僕の席の後ろがあまりにも楽しそうだったから。



僕は東北の大学に行く。

私は地元の大学に行く。


本を返すのはいつでも大丈夫。

君のために買ったみたいなものだから。

本があれば、いつでも会う理由になるから。

また本を貸すよ。

たくさん本を読むよ。

君にたくさん本を教えるよ。

君にたくさん感想を伝えるよ。


次に会う時まで大事にそれを持っていて。

それが君への気持ちだから。


君へ貸した本は

『片想いの詩集』


次はきっと、両想いの詩集を君に貸すから。

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