散りゆく日々

１０話驚くべきこと

新人歓迎会の時に気になることがありました。小川さんが社長のことを名前で呼んでいました。気になったので聞きました。

「小川さんと社長は仲がいいんですか？」

小川さんは３人いますが聞いてみると３人は兄弟みたいです。

「仲が良いというか俺ら３人と社長は従兄弟なんだよ」

社長と小川３兄弟は苗字が違うのでどのような関係か気になりました。

「俺らのおふくろと会長は姉妹で社長のお父さんと会長は兄弟なんだよ」

小川さんは長男は学さん、次男は哲郎さん、１番下の方が裕二さんと言うようです。

「矢田さんが田中美紀さんのこと美妃ちゃんと呼んでるのは？」

「矢田さんも俺らと従兄弟だし梢と下の名前で呼んでるし美紀のことも美紀と呼んでるよ。俺ら、社長、美紀、梢は従兄弟同士で全員会長の甥と姪の関係なんだよ」

この話を聞いていると、この会社は同族会社で関係が複雑だなと感じました。

「苗字が同じの人が多いのか何故分かりました」

「さらに言うと、津田君のとこも親子で働いてるし、高梨さんのところは夫婦で働いてる。あと社長のとこも夫婦だね。今度入る坂田くんも総務部の坂田さんのお子さんだよ」

さらに話を聞いてみると、会長の血縁者が幹部社員だということも知りました。

「まあ複雑だろうけどこれからよろしく」

「こちらこそよろしくお願い致します。１日も早くこの会社の人間関係に慣れたいなと思っています」

こうして私はこの会社の一員と認識しました。