おやつ

2人ともお腹が落ち着いた。

「次なにしようか」

「んー、甘いもの食べたい!」

即答してしまう私。

「甘いもの、、何があるかなぁ」

真剣に考え出してくれるユキ。

そういうの、好きだ。大好きだ。

そして、当たり障りのない話をして私たちは店を出た。

傘を差すと、なんとなく距離が遠く感じる。

少し歩いて、ユキが行ったことがあるというかき氷屋さんへ。

誰と行ったんだろう、男2人で行くわけないしな。はぁ

「マンゴーだね」

何故かマンゴー推しが強い、というかマンゴー一拓だったのでマンゴーになった。

かき氷が運ばれてきた。でかい。

「わー、いただきます」

棒読みみたいになるのが私の難点だ。

もう少し可愛くテンションあげられたらな、と思いつつ、スプーンでかき氷をすくう。

溶けた。しゅわっと、消えた。んー、あまい。

「幸せそうな顔してる」

ユキが優しく笑いながら言った。なにその笑み、殺す気か?

「あなたと居れて、美味しいもの食べて、これ以上幸せな時間なんてあるかしら」

「キキ...僕も幸せだよ、ずっと、僕の傍にいてくれないか」

「ユキ...はい。喜んで」

そして2人は見つめあい、口づけを...

んなわけ。ユキのスマイルに殺されてからは全てキキの妄想劇である。

実際は妄想しながらニコニコすることしかできてなかった、彼女だ。

そんなこんなで、かき氷は減っていくのだった。



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