旅立ち④
「どういうつもりなのかしら?レオン様に薄汚い矢が当たったら、あなた責任を取れるの?」
「私がレオン様に当てるわけがないだろ?まぁ最も、お前には当たるかもしれないがな」
「そう、それはレオン様に対する反逆と見ていいのかしら?」
「
「……はぁ、分かったわ」
途端にフィーアが魔法を唱え始めた。
「[
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「[
「死になさい![
フィーアの手から一筋の光が放たれた。
光は大きさを増しながらヒュンフの居た場所を正確に貫き彼方に消える。
しかし、其処には既にヒュンフの姿はない。不意にフィーアの背後から声が聞こえてくる。
「〈
「〈
スキルで背後に回り込んだヒュンフの手には、アポイタカラで作られた最高硬度の短刀が握り締められていた。
瞬時に振り下ろされた短刀によって、フィーアに掛けられた多重障壁が薄氷を割る様に音を立てながら崩れていく。
その様子にフィーアが思わず舌打ちをした。
「ちっ![
突如現れた強固な盾に、ヒュンフの短刀が甲高い音を響かせ弾かれた。
ヒュンフは素早く距離をとりながら崩れた体勢を立て直し身構える。そして蔑むように言葉を放った。
「
「はぁ?怪我人に言われたくないわね。回復手段を持っていないなんて、本当に可哀想」
フィーアの言葉通り、短刀を握り締めたヒュンフの右手からは、
そのためヒュンフは鼻で笑う。
「ふん!攻撃手段に乏しいお前が、私を殺せると思っているのか?」
「あら、私が貴方に勝てないとでも?長期戦になったら間違いなく私が勝つわよ」
言葉を交わしながら、二人は油断なく互いの出方を覗っていた。
レオンはその様子に、口をポカンと開けながら呆然と立ち尽くす。
(お前たちなにやってんだぁあああ!?全く意味が分からん。俺が玉座の間で言ったことを理解してないのか?
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