ガチャ②

 レオンは自分の課金ポイントに視線を移した。


【9889000ポイント】


(これだけのポイントがあれば、拠点作りに役立つ従者を引き当てられるはず……)


【1連ガチャ500ポイント】

【11連ガチャ5000ポイント】


 レオンは当然のように11連ガチャを選択した。

 従者とペットが当たる確率は1%未満、従者だけに絞れば確率はその半分、拠点作りに役立つ従者となると確率はさらに下がる。

 数を回さなければいけないことは初めから分かっていた。


【5000ポイントでガチャを引きます。よろしいですか?】


 レオンは迷わず【はい】を選択した。

 ガチャが七色に点滅し、取り出し口から光り輝くカプセルが11個飛び出してきた。


キングアーサー】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】

【王アーサー※覚醒の秘薬】


(え!?……全部アーサー?)


 レオンは自分のインベントリを確認すると、確かに覚醒の秘薬が10個入っていた。

 そして次にアーサーを探すが、インベントリの従者欄にアーサーは見つけられない。


(覚醒の秘薬は確かに10個入っている。しかし、アーサーが入っていない。どういう事だ?)


 レオンが疑問に思っていると、前方から女性の声が聞こえてきた。


「私を召喚した主の名をお聞かせ願いたい」


 レオンの目の前には、ガチャの画面に表示されていた女性、アーサーが跪いていた。

 美しい顔立ちに金髪碧眼の長髪、銀の胸当てに豪奢な剣を身に着けている。但し、剣などは衣装に含まれるもので唯の飾りでしかない。

 アーサーは言葉を待つようにレオンに視線を向けている。

 レオンはといえば、想定外の事態に戸惑いを隠せずにいた。


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