お笑い政策

笑福心経の一説

 笑者幸得(ショウシャコウトク)

 ……笑いの在り方

   笑った人も幸せになるが、笑わせた人も幸福感がある






政府からお笑いに関して協力してほしいと要請があった


目的は、国内にある別の民族を懐柔することが目的だ

彼らの住む土地には資源が豊富にあったあり

彼らの独立の機運が高まれば大きな問題になる


これまで、規制を強めてきたが、その分反発が大きくなり

正直うまくいっていないそうだ



彼らを笑わしたい

お笑いにより独立気運の懐柔を行いたい



『それなら、彼らのためのお笑い番組を作りましょう

 お笑教の中に"有有他好"という言葉があります

 習慣が違っていても、相手の立場のあるあるネタを考えれば笑わせる事ができます』

笑わしたいと言うのなら私にも協力ができる



それからいくつか彼らのためにネタをつくった



『このまえ、寝ぼけて立しょんべんしたら

 帯におしっこが付いたんです』


『あるある、たまに』


『女性にはわからんでしょ』


『そんなへまは、あまりせんけど、雪の上によくドラえもんをかきますよ』




『山の麓に神聖な大木があるんよ

 幹回りが大人3人分、樹齢も結構いってる

 そこには精霊が宿ってる

 このまえ木の精霊に言われました、何でも願い事を一つか叶えましょう?

 嫁さんが欲しいと言うと

 次の日、家に女性がたずねてきたんです

 すぐに分かりました、精霊のご加護だと

 幹回りが3人分で、そこそこ年齢がいってましたから

 今の嫁さんです

 精霊の贈り物やから大事にせんとしゃーない』


『よくある話やな 俺の友だちは、クマの精霊やったね

 すぐ分かったらしいで、精霊の加護やって』




番組はウケた

懐柔という点でうまくいった

新しいお笑い芸人もでてきた



政府は彼ら民族の規制を緩和していった

これは、懐柔がうまくいったと言う点もあるが、

笑う笑わせると言う関係の中で、他社から仲間に変わっていった

笑わせている側の、心理・信条も変わってきたのもあると思う



笑わすという行為は、不思議な現象を起こす

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