第19話+

「石田?もう怒ってないから大丈夫だよ」

 ハルは嬉しそうな声を上げている自分に驚いた。


「ごめん。俺だ」

 入って来たのは小塚だった。

「な、なんだ小塚か」


「ずいぶんな言い方だな。てか、お前パンツはけよ!」

 入ってきた小塚はハルの姿を見て声を上げた。

「あっ、ごめん。こっち見ないで」

 ハルは慌ててベッドの上に脱ぎっぱなしにしていたパンツとズボンを探した。


「その。もう、とれたのか」

 背を向けた小塚が聞いてくる。ハルに男性器が無い事が気になったのだろう。

「うん。今日の昼過ぎに」

「あんまり保たなかったな。あの呪法はハルの体に負担が掛かるので何度も出来る様なものじゃないし、ハルを男性の状態でキープするのにはやはり呪いを解くしか無いな」

 一人でそう言う小塚にハルは着替えが終わった事を告げた。ハルは小塚の様子がいつもと少し違う様な気がした。

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