【メニュー4】僕と女装とハニートラップ!

・《停学通知は衝撃ですか!?》- 0.5 -


「おお、のぞむ帰ってきたか…!何言われたんだ?やっぱり、伴野ばんのの事か?」


「……もうすぐホームルームが始まる。準備しておけ。」


「………。」


「お、おい望?どうしたんだよ暗い顔して。こっぴどく叱られたのか?」


「……望…?その手に持ってる封筒って…。」


「………。」


「ダメだ、完全に心ここにあらずって感じだな。いったい何言われたんだか…。」


「……お…おい篤志あつし…。これを見ろ…。」


「おい財団、流石に相手が望でも人の手紙を見るのはッ…って…ん?」


「……ワタシたちが想像してた以上に、状況がマズくなっている気がする…。」


「えっと…。『停学処分通知書、高天原中学高等学校 高等部 1年1組 柊木ひいらぎ 望 高天原中学高等学校学則の規定により、以上の者を無期限の停学処分とする。』ってこれ…おいおいおいおい!マジで言ってんのか!?」


「…ごめん二人とも。僕、帰るね…。ここにいると駄目みたいだし…。封筒返して…。」


「す、すまん。って…お、おい望!待てって!」


「……望!」


「行っちまったな…。」


「……そりゃ、こんなことにもなればそうなるだろうさ。」


「まあそうだけど、何とか出来ねえか?無期限の停学処分ってのは、実質退学みたいなもんじゃねえか…。」


「……高校生活始まって一か月と少しで停学。知らない奴が聞いたらものすごく悪そうな奴に聞こえるな…。」


「伴野、まさかそこまで校長に顔が利くとは。ほんと、裏に何があるんだか…。」


「……これで分かった。やはり、あの男の一件は終わってはいない。むしろ…」


「始まったばかり…か。」


「……ダメだとは思うが、私たちは直接校長に話をしに行こう。流石に、このままじゃ望があまりにも哀れすぎる…。」


「そうだな。あとは何とかして、根本の問題を解決しないとな…。そういえば財団、白沢奏はどうしてる?」


「……今日は学校を休んでいるようだな。昨日、あんなこともあったんだ。無理はないだろう。」


「そういえば昨日、あの後どうしたんだろうなあいつら。望が白沢しらさわかなでを家まで送ったのか?」


「……分からない。しかし、もし違うのだとしたら…。」


「一般的な一男子高校生としての意見として、あのバカを嫉妬で殺しても、世間は許してくれると思うんだが。」


「……白沢奏は、望以外には人見知りだが、望にはあからさまにデレデレだからな…。強気で壁を作ってしまう相川あいかわにとっては天敵だ…。」


「正直、俺だったらその間に挟まれたくはないな…。」


「……ワタシも同意見だ。」



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