・《お泊りするのは先輩ですか!?》- 3.5 -


「ふう、いや〜かなでさんがまさか着痩せするタイプだったとは…。案外人は見かけによらないですね…。太ももとかムチムチじゃないですか!」


「そ、そんな!?そこまでじゃないよ!」


「でもぉ、そんなこと言ってもこの凶悪な太もも…。お兄ちゃんの目線がいつもより下だったのは身長のせいじゃなかったんですね…。」


「そ、そこまでかな…?まさか胸の栄養が下に…!?」


「奏さんって結構見かけによらず食べるんですね?ビックリしちゃいましたよ!」


「い…いや、私って少食なんだけど、柊木ひいらぎ君のご飯はおいしくてつい…。」


「なるほど、この太ももはお兄ちゃんが育てたといっても過言ではない…?」


「ひ、否定はできない…かも…。」


「あ、奏さん。着替え、用意しておいたんで。これ、どうぞ!」


「え、ごめんね借りちゃって。ありがとう。」


「いやいや、むしろ誘ったのは千佳ちかですし!気にしないでください!」


「・・・ん?あ、あの千佳ちゃん?これって…。」


「ああ、千佳のパジャマです。といっても部屋着は少ししか持ってなかったので、下は眠りやすいようにショートパンツを用意して見ました!」


「で、でも柊木くんもいる中流石に過激すぎじゃ…!?」


「うちの鈍感太郎はこれくらいで迫らないと分かりません!これを着てお兄ちゃんを誘惑して既成事実を作ってしまえば、伴野ばんのも手を引くでしょう!」


「そ…そんな単純には行かないと思うんだけど…。やっぱ着なきゃだめ…?」


「ささ、はやくはやく!太ももガン見せでいきましょう!」


「うう、わかったよう…。まさかこんなスピードで事が進んでいくなんて…。千佳ちゃんは嵐みたいだよ…。」


「さあ、準備ができたら、リビングに帰りますよーーーー!」




「お兄ちゃんただいまーってあれ…?」


「柊木くん…?」


「鼻血の海の中に沈んでますね…息はあります!」


「柊木くんにいったい何が…まさか疲れて…?」


「大方、お風呂に入った奏さんのこと想像してぶっ倒れたんだと思います…。ああもう、なんてタイミングの悪い兄なんだもう!」


「私のこと想像って…ええ!?」


「まあこんなでも高校生ですし…。奏さん、今更ですがこんな情けない兄で良いんですか?」


「うん…こんな柊木君だから、良いのかもしれない…なんて思ったり…。えへへ・・・。」


「奏先輩の好みが…千佳にはいまいちわからない…。」

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