第206話

 私はストローでアイスコーヒーを飲んだ。

 少し沈んだ顔をしていると、

「あ……❗❗❗❗」

 そっとクッキー様が私の手を握ってくれた。


「ミオさん。大丈夫です。何があってもボクが着いています」

 優しい眼差しで見詰めてくれた。


「え、ナンの事ですか……?」 

 だが意味がわからなかった。


「ミオ……、両親が亡くなった日の事を覚えてる?」

 突然、姉のリオが訊いてきた。


「え、そう……、あの日は朝から細かい雨が、降っていたわ……」

 無性に胸がドキドキしてきた。

「ええ、そうね……」

 姉が、かすかに頷いた。



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