第162話

「解っています。人は、辛かった

記憶を消し去る事が出来ますから

。」


「軽蔑しましたか。あたしの事

・・・・、」

「いいえ、完璧な女性(ひと)

など、何の魅力もありませんよ。

危(あや)うさや

弱み(コンプレックス)があった

方が、より愛(いと)しいですよ

。」

「そ、オレなんか、危うさと

コンプレックスで、出来てる

からね。」

 ジョーが、ニヤリと笑った。


「もう、ジョーと一緒にしないで

よ。」

 ほんの少し笑った。

「へっへ、やっぱ、ミオは笑顔の

方が似合うぜ。」


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